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気門 きもんspiracle

翻訳|spiracle

百科事典マイペディアの解説

気門【きもん】

陸生節足動物の呼吸器官である気管の体表にある空気の出入口。昆虫では胸部〜腹部の各体節ごとに体側に1対ずつ普通10対ある。原始的なものを除き開口部の周辺が突出しておおいになり,これに表皮の陥入によって生じた気門室(前房とも)が続き,さらに気管に連続する。クモ類書肺の開口部も気門という。

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世界大百科事典 第2版の解説

きもん【気門 spiracle】

節足動物の呼吸器官である気管が外界に通じる開口を気門という。陸生昆虫類は基本的に10対(胸部の体節側面に2対,腹部側面に8対)の気門をもっている。ウジは体の前後端に2対,ボウフラは後端に1対あるだけであり,全く気門がなくて皮膚呼吸をする昆虫もいる。開口部のまわりには多少,突出した覆いがあり,これに体表の陥入によってできた気門室が続く。その覆いで空気の出入りを調節するものもあるが,多くの昆虫の気門室には一つまたは二つの弁があって,それに付着する筋肉の収縮開張によって気門を開閉する(図)。

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大辞林 第三版の解説

きもん【気門】

昆虫など、気管で呼吸する無脊椎動物の体側にある小さな呼吸孔。気管に続く。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

気門
きもん

気管で呼吸をする無脊椎(むせきつい)動物の体表に開く呼吸のための穴で、気管につながっている。節足動物のうち昆虫類、ムカデ類、ヤスデ類、サソリ類、ダニ類、クモ類、および有爪(ゆうそう)動物(原気管動物)のカギムシ類にみられる。基本的には頭部を除いた各体節に1対ずつあり、カギムシ類やムカデ類、ヤスデ類がこの例であるが、昆虫類では中胸、後胸、および腹部に合計10対あるのが一般的である。ただし、昆虫類でも、気門の数や活動状態は、種によっても発育段階によっても異なる。たとえばカでは、幼虫のときには後端の1対が機能しているが、蛹(さなぎ)になると中胸の気門がこれにかわり、成虫になって体側の気門が開く。また、水生幼虫の多くは気門が閉鎖または退化し、かわりに気管えらをもつ。寄生バチには気管も気門もない幼虫がある。気門の構造も、カギムシやクモでは単に表皮の陥入により生じた開口にすぎないが、昆虫では気門の開閉を行う筋が発達したり、内部にクチクラ性の毛や小突起を備えるものが多い。[町田武生]

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世界大百科事典内の気門の言及

【気管】より

…管内面は体表に引き続いた薄いクチクラ層でおおわれているが,末端の気管小枝ではこれを欠いて表皮細胞が管内面に露出している。体外への開口は気門といわれる。有爪類には多対の気門があり,そこから分枝しない細い気管が総状に伸びている。…

※「気門」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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