ミッシュメタル

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化学辞典 第2版 「ミッシュメタル」の解説

ミッシュメタル
ミッシュメタル
misch metal

セリウム族希土類の自然合金の一種.モナズ石から酸化トリウムをとった残さ中に含まれるセリウムをはじめとする希土類金属の酸化物を塩化物にしたのち,マグネシウムカルシウム,またはナトリウムのような活性金属で還元するか,または電解すると,そのなかの金属を抽出できる.こうして得られた合金をミッシュメタルという.Ce 40~50質量%,La 20~40質量%,その他Y,Erなどを含む.耐熱合金,鋳鉄およびその他の合金の特性を改善するための添加物,発火合金などとして利用される.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミッシュメタル」の意味・わかりやすい解説

ミッシュメタル
みっしゅめたる
misch metal

ランタン系希土類元素、すなわち原子番号57番のランタンから71番のルテチウムまでの混合物。製錬過程の半成品であり、セリウム(原子番号58番)40~50%、ランタン20~40%を含む。この混合物は反応性に富むので、発火合金の主成分とされたり、脱酸素剤として用いられる。

[及川 洪]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のミッシュメタルの言及

【発火合金】より

…セリウムCeあるいはランタンLaのような希土類元素を主体としたものと,それ以外のものがある。ガスライターやシガレットライターに使用されるものの代表的な合金はアウアー合金で,これはセリウムを主体とする希土類元素の混合体(ミッシュメタル)と鉄の合金である。希土類以外の発火合金としては亜鉛‐スズ系,ウラン‐鉄系合金などがある。…

※「ミッシュメタル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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