発火合金(読み)はっかごうきん(英語表記)pyrophoric alloys

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

発火合金
はっかごうきん
pyrophoric alloys

摩擦あるいは衝撃により発火する合金の総称。いわゆるライターの石などはこの種の合金で、写真用フラッシュ、花火などにも用いる。希土類元素主体のものにはミッシュメタル(主要成分セリウム)に鉄、ニッケル、または銅を約30%加えた合金や、ランタンとマグネシウム、鉛、スズなどとの合金がある。そのほか亜鉛‐スズ合金、バナジウム‐鉄合金なども発火合金として用いられることがある。

[及川 洪]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディアの解説

発火合金【はっかごうきん】

激しくこすったりひっかいたりすると火花を発生する合金の総称。ライターなどに使われる。鉄(25〜35%)とセリウム(65〜75%)の合金が多用されるほか,鉄に40%程度のミッシュメタル(セリウム50%,ランタンネオジムその他同系元素50%)を加えたものなどがあるが,代表的なものはアウアー合金

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

化学辞典 第2版の解説

発火合金
ハッカゴウキン
pyrophoric alloy

引っかいたり,こすったりしたとき,火花が出る合金.ミッシュメタルや,セリウムに約30質量% の鉄,ニッケル,などを添加した合金,La-Mg系合金,La-Pb系合金などのように希土類元素を成分とした合金,そのほかZn-Sn系合金などがある.花火,ライターなどに使用される.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

はっか‐ごうきん ハックヮガフキン【発火合金】

〘名〙 摩擦や衝撃などで火花を生じる合金。セリウムを主成分とし、鉄、ニッケル、銅、コバルトなどを加えた合金が一般的で、ライターや点火器などに用いられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

はっかごうきん【発火合金 pyrophor metal】

激しくこすったり,ひっかいたりすると火花を発生しやすい合金の総称。セリウムCeあるいはランタンLaのような希土類元素を主体としたものと,それ以外のものがある。ガスライターやシガレットライターに使用されるものの代表的な合金はアウアー合金で,これはセリウムを主体とする希土類元素の混合体(ミッシュメタル)と鉄の合金である。希土類以外の発火合金としては亜鉛‐スズ系,ウラン‐鉄系合金などがある。なお,マグネシウム,アルミニウムチタンジルコニウムなど酸化しやすい金属は薄い箔(はく),細線,粉末とすると発火温度が下がり,室温でも自然発火する傾向を示す。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

今日のキーワード

国民投票法

正式名称は「日本国憲法の改正手続に関する法律」。平成19年法律第51号。2007年(平成19)5月18日に制定され、施行は3年後の2010年5月18日である。この法律は、日本国憲法第96条に定める日本...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android