発火合金(読み)ハッカゴウキン(その他表記)pyrophor metal

デジタル大辞泉 「発火合金」の意味・読み・例文・類語

はっか‐ごうきん〔ハツクワガフキン〕【発火合金】

摩擦衝撃火花を飛ばす性質合金セリウム主体として鉄・ニッケルなどを含むものがある。ライター石・花火などに使用

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精選版 日本国語大辞典 「発火合金」の意味・読み・例文・類語

はっか‐ごうきんハックヮガフキン【発火合金】

  1. 〘 名詞 〙 摩擦や衝撃などで火花を生じる合金。セリウムを主成分とし、鉄、ニッケル、銅、コバルトなどを加えた合金が一般的で、ライターや点火器などに用いられる。

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改訂新版 世界大百科事典 「発火合金」の意味・わかりやすい解説

発火合金 (はっかごうきん)
pyrophor metal

激しくこすったり,ひっかいたりすると火花を発生しやすい合金の総称。セリウムCeあるいはランタンLaのような希土類元素を主体としたものと,それ以外のものがある。ガスライターやシガレットライターに使用されるものの代表的な合金はアウアー合金で,これはセリウムを主体とする希土類元素の混合体(ミッシュメタル)と鉄の合金である。希土類以外の発火合金としては亜鉛-スズ系,ウラン-鉄系合金などがある。なお,マグネシウムアルミニウムチタンジルコニウムなど酸化しやすい金属は薄い箔(はく),細線,粉末とすると発火温度が下がり,室温でも自然発火する傾向を示す。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「発火合金」の意味・わかりやすい解説

発火合金
はっかごうきん
pyrophoric alloys

摩擦あるいは衝撃により発火する合金の総称。いわゆるライターの石などはこの種の合金で、写真用フラッシュ、花火などにも用いる。希土類元素主体のものにはミッシュメタル(主要成分セリウム)に鉄、ニッケル、または銅を約30%加えた合金や、ランタンとマグネシウム、鉛、スズなどとの合金がある。そのほか亜鉛‐スズ合金、バナジウム‐鉄合金なども発火合金として用いられることがある。

[及川 洪]

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百科事典マイペディア 「発火合金」の意味・わかりやすい解説

発火合金【はっかごうきん】

激しくこすったりひっかいたりすると火花を発生する合金の総称。ライターなどに使われる。鉄(25〜35%)とセリウム(65〜75%)の合金が多用されるほか,鉄に40%程度のミッシュメタル(セリウム50%,ランタン,ネオジムその他同系元素50%)を加えたものなどがあるが,代表的なものはアウアー合金

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化学辞典 第2版 「発火合金」の解説

発火合金
ハッカゴウキン
pyrophoric alloy

引っかいたり,こすったりしたとき,火花が出る合金.ミッシュメタルや,セリウムに約30質量% の鉄,ニッケル,などを添加した合金,La-Mg系合金,La-Pb系合金などのように希土類元素を成分とした合金,そのほかZn-Sn系合金などがある.花火,ライターなどに使用される.

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