精選版 日本国語大辞典 「耐熱合金」の意味・読み・例文・類語
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高温で使用するための合金。金属は高温になると強度が低下し、また酸化など雰囲気との化学反応が速やかに進行するようになる。これに対処するために種々の合金元素が添加される。アルミニウム合金の場合はニッケルを2.5%以下添加した合金(Y合金、ローエックスなど)、銅合金ではクロムを0.85%またはジルコニウムを0.15%添加したものなどがあるが、耐熱合金の代表は、鉄にクロムを加えて耐酸化性を増し、タングステン、モリブデン、バナジウム、チタンなどを加えて高温強度を高めた耐熱鋼である。さらに高温で使用するものにニッケルやコバルトを基本とする超耐熱合金(超合金)があり、1000℃以上で使用するものとしてはモリブデンやタングステンのような高融点金属の合金がある。高温強度を高めるために金属中に酸化物を微細に分散させた酸化物分散強化型合金、セラミックス粉末を少量の金属で固めたサーメット、共晶組成の合金を一端から順次固化させて組織を一方向にそろえた一方向凝固合金、セラミックス繊維を金属で固めた繊維強化型複合材料など、各種の耐熱合金の研究が行われている。
[須藤 一]
高温度で使用することを目的として,高温で十分な強度と耐酸化性,耐食性とを備えるようにつくられた一連の合金.たとえば,ガスタービンは約700 ℃ 以上,ジェットエンジンでは1000 ℃ 以上というような高温度で,しかも大きな応力あるいははげしい腐食性環境のもとで運転されることが多いため,それらの構成材料として耐熱鋼のCrやNi,Coなどの添加量を増し,さらにはNiやCo自体を主成分としてMo,W,Nb,Ti,Al,Ta,C,B,Zr,Hf,Reなど種々の元素を単独にあるいは多数組み合わせて添加した耐熱合金が種々開発され使用されている.代表的なものとしては,Fe基ないしFe-Ni基のTimken 16-25-6,A-286,N-155,Incoloy系などの各種合金,Ni基ではCMSX系,Inconel系,Nimonic系,Hastelloy系,René系などの各種合金,Co基ではS-816,X-40,L-605などがあげられる.これらのうち,とくに高温強度の大きい合金は鍛造による成形加工が困難なため,精密鋳造合金や粉末冶金による焼結合金の形で製造される.なお,Mo,W,Nb,Taなどの高融点金属を主成分とする耐熱合金も発展しつつあるが,これらは耐火合金(refractory alloy)とよばれることが多い.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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