ムスカリ(英語表記)Muscari botryoides; common grape hyacinth

  • Muscari
  • grape hyacinth
  • 〈ラテン〉Muscari

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ユリ科の多年草ルリムスカリともいう。ヨーロッパ中部,小アジア地方原産ヒアシンスに似ているが葉はずっと細く,序も小さい。秋植えの球根は2~3cm,まだ寒い頃から発芽を始める。は高さ 15cmぐらい,葉は多数を叢生し,長さ 20cmぐらいで両縁は内側に巻込み,先はとがりやや直立する。4月頃に花茎を伸ばし,先に小さな壺状の花を 15~20個総状に下向きにつける。花は青色で香りはない。熟すると 蒴果をつける。花壇鉢植など観賞用に栽培される。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル大辞泉の解説

ユリ科ムスカリ属の多年草の総称。地中海沿岸を中心に分布し、五十種ほどがある。ヒヤシンスに似て花茎を伸ばし、総状に花をつける。よく栽培されるのはアルメニアカム(ルリムスカリ)で、春に紫青色の釣鐘状の花が咲く。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディアの解説

地中海沿岸〜西アジアに分布するユリ科の多年生球根植物で,40〜50種ある。花壇や鉢植によく栽培されているルリムスカリは,中欧〜カフカスの原産。白い卵形の鱗茎の先から数本の細長い葉を出して,15〜30cmの花茎を直立し,上部に長さ約3mmの小さい壺形のるり色の花を多数密な総状につける。白花の園芸品種もある。このほか,よく似てひとまわり大きな花をつける,西南アジア原産のムスカリ・アルメニアカムもよく栽培されている。秋植えで,春に開花。分球でふやす。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

ユリ科ムスカリ属Muscariの秋植え球根(鱗茎)植物。ヒアシンスに最も近縁である。ムスカリの意はギリシア語のモスコス(ジャコウ)からきており,本属の1種ムスカリ・モスカトゥムM.moschatum Willd.がジャコウ様の香気を放つところから名づけられている。地中海地方および西南アジアに40~50種が分布している。幅の狭い多少肉質の葉が3~4枚あり,花茎は直立し,上部に青または白の小花を密に総状か穂状につける。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ユリ科(APG分類:キジカクシ科)の秋植え球根草。3月ころ芽を出し、肉質で幅の狭い根出葉を4、5枚つける。4~5月、葉の中心から高さ10~20センチメートルの花茎を出し、総状花序をつける。地中海沿岸、西アジア原産。ヒヤシンスに近い植物で、耐寒性は強く、花壇、鉢植えに向く。花壇植えの場合、少なくとも50球以上を群落的に植えると、美しさが引き立つ。アルメニアカムM. armeniacum Leichtl. ex Bak.はもっとも一般的に栽培される種で、濃青色の小花を密生する。ボトリオイデスM. botryoides Mill.はブドウムスカリとして知られ、紫色花を開く。変種に白色花のアルバがある。コモーサム・プルモーサムM. comosum Mill. var. plumosum hort.はハネムスカリともいい、紫桃色で羽毛状の花穂をつける。

 繁殖は分球により、10月ころ、日当り、排水のよい場所に植え付ける。鉢植えやプランター植えの場合、水はけのよい用土を用いる。花期後、早めに花殻を摘み取る。6月ころ、葉が黄色くなり始めたら掘り上げ、日陰の涼しい場所で乾燥して貯蔵する。

[平城好明 2019年4月16日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (muscari) ユリ科の多年草で、観賞用に栽培されるルリムスカリ(アルメニアカム)などの総称。
※欧米曼陀羅雑記 へへののもへじ(1928)〈石川光春〉六四「陽地にはムスカリの一種」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

ASMR

聴覚や視覚などへの刺激によって、心地よさやゾクゾクするような快感が引き起こされる現象のこと。「Autonomous Sensory Meridian Response(自律感覚の絶頂反応)」の略で、定...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

ムスカリの関連情報