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ムーダン ムーダン

大辞林 第三版の解説

ムーダン

〔朝鮮語〕
朝鮮の職業的宗教者。クッとよばれる祭儀をつかさどり、激しい歌舞の中で憑依状態となり神託を宣べる。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ムーダン

巫俗人は神と人間を結ぶ存在とされ、女性をムーダン、男性をパクスと呼ぶ。ムーダンが圧倒的に多い。日本の植民地時代や軍事独裁政権下では、厳しい弾圧を受けてきたものの、その後息を吹き返した。北朝鮮では主に降神型のムーダンが多かったが、迷信とされてほとんど姿を消したとみられている。

(2011-08-22 朝日新聞 朝刊 アジア)

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世界大百科事典 第2版の解説

ムーダン【mudang】

朝鮮における女巫をさす語。シャーマンをさす朝鮮語にはマンシン(万神),タンゴル(丹骨),チョムジェンイ(占匠)などさまざまな語があるが,最も一般的に用いられている語はムーダンとパクスーである。女巫のムーダンに対して,パクスーpaksu(博士,卜師)は男巫をいう。ムーダンはウラル・アルタイ語族共通の女巫の呼称udaganに由来する語で,これに漢字の巫(朝鮮音mu)の影響が加わってムーダンとなったと考えられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ムーダン
むーだん / 巫堂

朝鮮の巫俗(ふぞく)信仰、シャーマニズムで、神と人間との間を仲立ちする女シャーマン、神女、巫女(みこ)のことをさす。男シャーマンの数が少ないことから、広義にはシャーマン全体をさすが、男シャーマンはパス(博士・パサとも)という。ムーダンには差別的な語義が含まれているために、現在、その世界ではムーダンとよばず万神(マンシン)という。
 その由来は神話時代にさかのぼり、祭政一致時代を経て新羅(しらぎ)や高麗(こうらい)時代も祭儀、呪術(じゅじゅつ)、託宣、治病などに携わり、宮中で重んじられたが、李朝(りちょう)になって賤民(せんみん)にされた。現在は僻邪進慶(へきじゃしんけい)を目的とするクッ(巫祭、神事)を主祭して生計を営んでいる。クッの内容は地域によって多少の差はあるが、巫歌(ムーガ)と巫舞(ムーム)を中心に展開され、それは歌謡や民族舞踊に非常に大きな影響を与えてきた。[金 両 基]

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世界大百科事典内のムーダンの言及

【朝鮮】より

…朝鮮の巫俗は東北シベリアのシャーマニズムの系統につらなるもので,古代においては国家宗教の地位にあったが,高麗時代以降は仏教,特に李朝の儒教によって抑圧され,その社会的地位はきわめて低下させられてきた。賽神(クッkut)の司祭である巫覡(ふげき)は,中部以北では万神(マンシンmanshin),全羅道では丹骨(タンゴルtangol),済州島では神房(シンバンshinbang)と呼び,一般的には巫堂(ムーダンmudang)と呼ぶ。ほとんどは女性であるが,済州島では男性も多い。…

※「ムーダン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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