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メントン menthone

世界大百科事典 第2版の解説

メントン【menthone】

植物精油中に含有される飽和環状テルペンケトンの一つ。メントンは分子内に不斉炭素をもち,光学異性体が存在する。沸点207℃(l体),204℃(d体)。無色透明の液体で,水に微溶,アルコール,ベンゼン等有機溶媒に可溶。l‐メントンはハッカ油中に約20%含まれ,ハッカ特有の芳香をもち,比旋光度=-29.17゜。合成香料原料として重要で,ラベンダー,ローズ,ゼラニウム等の調合香料,食品香料として用いられる。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

メントン
めんとん
menthone

モノテルペン系環状ケトンの一つ。化学構造上2個の不斉炭素原子を有しており、メントン(trans体)とイソメントン(cis体)の立体異性体と、それぞれの光学活性体(d-体とl-体)と不活性体(ラセミ体)の合計6種の異性体がある。メントンはペパーミント油、はっか脱脳油に含有されているが、主としてl-メントンであって、d-イソメントンは少量である。メントンは熱によりイソメントンに異性化するので、両者は共存している。メントンは合成されることはなく、はっか脱脳油を分留して得ている。ミント系調合香料、人造はっか油の調合、ゼラニウム油の調合に用いられる。[佐藤菊正]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

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