調合香料(読み)ちょうごうこうりょう(その他表記)compound perfume

日本大百科全書(ニッポニカ) 「調合香料」の意味・わかりやすい解説

調合香料
ちょうごうこうりょう
perfume
fragrance

少なくとも数種、高級なものは数十種の天然および合成香料配合された香料。調合香料は用途によって香粧品用香料と食品香料とに大別されるが、普通は調合香料といえば香粧品用をいう。香料を配合するということは、天然および合成香料を素材として目的の花の香気、または創造的、幻想的な香気をつくりだす芸術的な仕事である。調合香料の組立ては、ベース、調和剤、変調剤、保留剤の4種の香料を適当に組み合わせ、さらに熟成させて製品とする。調合香料の用途は香粧品、歯磨きせっけん洗剤などのほか、医薬品、溶剤殺虫剤防臭剤塗料印刷インキなど広範囲に及んでいる。

[佐藤菊正]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「調合香料」の意味・わかりやすい解説

調合香料
ちょうごうこうりょう
compound perfume

各種の単離香料天然香料,合成香料などを実用に適するように混合してつくられた香料。広義には食品用香料も含まれるが,日本では商習慣として,化粧品用香料または最終製品の一般名として使われることが多い。代表的なものとしては香水,オードトアレ,オーデコロン用のもので,アルコール溶液に溶解すれば製品となる。工業用の悪臭防止剤にいたるまで,各目的別に配合されており,香水,オードトアレなど芳香製品を除けば通常1%以下で付香用に使われる。配合にあたっては天然香料,合成香料を含めて数百種に上る原料があり,調香師の訓練された嗅覚により処方が組まれ,美的感覚のすぐれたものが選出され,使用される。創出された匂いに使われる原料は十数種から数十種に及ぶ。

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世界大百科事典(旧版)内の調合香料の言及

【香料】より

…原料・製造法によって大別すると天然香料と合成香料になる。なお実際に用いられる香料は天然・合成香料を調合した調合香料である。
[天然香料]
 天然物を原料とするもので,動物性香料と植物性香料に分けられる。…

※「調合香料」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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