日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヨウ化メチル」の意味・わかりやすい解説
ヨウ化メチル
ようかめちる
methyl iodide
有機ハロゲン化物の一つ。淡い芳香性の無色の液体で有機溶媒に溶けやすい。光を当てるとヨウ素を遊離して着色する。ヨウ化カリウムの水溶液に硫酸ジメチルを加えれば得られる。メチル化剤として用いられるほか、医薬の発泡剤に用いられることもあるが、皮膚に付着すると炎症をおこし、蒸気を吸入すると神経障害をおこし、かつ習慣性がある。ラットの経口半数致死量(LD50)は体重1キログラム当り20ミリグラム。
[加治有恒・廣田 穰 2016年11月18日]