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ライフログ らいふろぐLifelog

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知恵蔵の解説

ライフログ

生活(ライフ)の記録をデジタルデータに残すこと。また、その残されたデータそのもの。総務省WG(ワーキンググループ)では「パソコン携帯端末などで取得・蓄積された活動記録(行動履歴)情報」と定義されており、ウェブ訪問先やアクセス記録、電子商取引の決済履歴、位置情報の3点をあげている。広義には、個人の起床時間や睡眠時間、移動場所や移動距離、食事のデータ、読書経歴や音楽再生の記録なども含まれている。これら生活のデータは、健康管理備忘録ダイエットなど、自己管理全般に利用する場合もあるが、主たる目的無しに毎日の習慣をデジタル化する場合も多い。簡単にログ化できるように、サービスを提供しているサイトも存在する。
ライフログサービスの多くはインターネット上のサイトに接続し、過去のデータを簡単に閲覧するとともに、グラフ化したり頻度を抽出したりすることなどが可能だ。ライフログを公開しているユーザー同士が同傾向の人々と励まし合うなどのソーシャルな利用方法も存在している。
GPS機能のついたスマートフォンや携帯電話の普及により、場所と時間、距離などの簡単な記録が可能になったことが、ライフログを身近なものにした背景にある。また、音楽をパソコンやスマートフォンで再生している場合、再生した曲の嗜好や回数などは自動的に記録される場合があり、これらの情報もライフログと言える。このように自動的に記録されるライフログもあれば、ウェブサイトにアクセスしデータを入力するタイプのサービスも存在する。これらの多くは入力の手間を省き記録を習慣化しやすいよう配慮されている。
個々のライフログは情報としての利用価値が低いものでも、集積すると個人を特定したり、プライバシーを公開したりすることにつながる危険性もある。例えば起床時間だけを記録したライフログに、食事の写真、移動場所などのログと組み合わせると、個人の生活そのものが浮き彫りされる。そのため、ライフログを利用する人々は「思考盗聴」にまで発展する可能性のある個人情報であることを認識しておく必要性がある。個人による執念深いストーカー、炎上などによる集団ストーカーのような事件に発展する可能性を踏まえて、ライフログの公開は慎重に扱うべきである。またライフログは企業のマーケティングに利用すると高い価値を持つため、個人情報保護の観点からルール作りを急ぐ必要があると総務省WGは提言している。

(佐橋慶信  ライター / 2011年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ライフログ
らいふろぐ
lifelog

個人の生活(life)をデジタルデータで記録する(log)こと、また、デジタルデータとして蓄積される個人の行動や活動情報の履歴そのものもさす。ウェブサイトの閲覧履歴、電子商取引での購買・決済履歴、携帯端末の全地球測位システム(GPS)により把握される位置情報、携帯電話やデジタルカメラなどで撮影された写真や動画、音楽や映像のダウンロード・再生履歴、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)への投稿やその利用履歴、IC乗車券を利用した場合の乗車履歴など、あらゆる個人情報が含まれる。こうした情報はおもに携帯電話やスマートフォン、車載情報機器などの利用やこれらの端末に実装されたセンサー機器によって取得されている。携帯端末の利用者の急増とネットワークの高速化とともに、情報の検索、分析、公開といった関連技術が進歩したことによって、ライフログとして取得、蓄積される情報の内容、利活用の範囲が広がっている。
 ライフログの活用法は二つに大別される。(1)利用者の興味にあった情報を提供するサービス。位置情報をもとに情報提供を行う行動支援型サービスや行動ターゲティング広告など。(2)集約した統計情報として提供されるサービス。たとえば、携帯電話事業者などが得る位置情報をもとにした交通渋滞情報の提供などが可能である。また、性別や年齢などの属性情報と位置情報、ウェブサイトの閲覧や購買履歴などを組み合わせることによって、これまでよりも精度の高い情報を企業のマーケティングや宣伝に生かせる。このような個人情報の利活用が高い価値や効果を与える一方、利用者がいつ、どこで、なにをしたかという情報は、プライバシーないしは個人情報の保護という観点で考えねばならない問題である。総務省では2012年(平成24)8月に、「利用者視点を踏まえたICT(情報通信技術)サービスに係る諸問題に関する研究会」による「スマートフォン プライバシー イニシアティブ」を公表し、利用者情報の適切な取り扱いに関する指針を提言している。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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