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ライラック Syringa vulgaris; lilac

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ライラック
Syringa vulgaris; lilac

モクセイ科の落葉低木。ムラサキハシドイともいうが,フランス名のリラのほうが通りがよい。バルカン半島からクリミア半島にかけての原産といわれ,寒いところでもよく生育する。日本でも北海道をはじめ各地で庭木としてよく栽植する。幹は根もとから何本にも分枝し,高さ 5mほどになり,樹形はやや平たく丸く茂る。葉は柄があって対生し,長さ4~8cmの広卵形でやや硬く,なめらかで光沢がある。春に,枝の上部に大きな総状円錐花序を出し,芳香のある紫色の美花を多数つける。花冠は長さ 1cmあまりの漏斗形で4裂し,おしべは2本で花冠の中部ないし上部につく。園芸品種が多く,花色が白,赤,青などのもの,八重咲きのものなどがある。日本に自生する同属の近縁種ハシドイ S. reticulataは,初夏に白色で芳香のある花をつける。

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デジタル大辞泉の解説

ライラック(lilac)

モクセイ科の落葉低木。幹は枝分かれしてよく茂り、葉は広卵形。4月ごろ、枝先に香りのある紫色の花を円錐状につける。花が白・赤・青色などの品種もあり、観賞用。バルカン地方の原産で、日本には明治中期に渡来。リラ。むらさきはしどい。 春》「折からの夜宴の花や―/虚子

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百科事典マイペディアの解説

ライラック

リラ,ムラサキハシドイとも。ヨーロッパ原産のモクセイ科の落葉低木〜小高木。高さ3〜6m,よく分枝し,卵形の葉をつける。4〜5月枝先に円錐花序をつけ,芳香のある多数の小花を開く。

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デジタル大辞泉プラスの解説

ライラック

JR北海道が運営する特急列車。札幌駅から旭川駅(北海道)を結ぶ。1980年運行開始。2007年、特急「スーパーホワイトアロー」と統合され廃止。

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色名がわかる辞典の解説

ライラック【lilac】

色名の一つ。JISの色彩規格では「やわらかい」としている。一般に、ライラックの花のような淡い紫色のこと。ライラックはモクセイ科の落葉低木で、5月ごろに香り高い小さな花を咲かせる。花の色は紫、などだが、色名では紫を選択している。ライラックはリラとも呼ばれる。ラベンダーより、わずかに薄い色。

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世界大百科事典 第2版の解説

ライラック【(common) lilac】

フランス語ではリラlilasと呼ばれる東ヨーロッパ南部原産のモクセイ科の落葉低木(イラスト)。欧米で花木として重用される。和名はムラサキハシドイという。樹高数m,葉は対生し卵形から広卵形で,長さ5~12cm,長い葉柄がある。花は春,前年の葉腋(ようえき)から生じる円錐花序に新葉の展開とともに数十花をつけ,長さ1cmほどの花筒部の先は4裂した花冠を開く。色は淡紫色であるが,園芸品種は白,青,濃紫,紅色など変化が多い。

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大辞林 第三版の解説

ライラック【lilac】

モクセイ科の落葉低木または小高木。ヨーロッパ原産。観賞用に植える。高さは約6メートル。葉は対生し、広卵形。春、枝先に多数の小花が円錐状につき、芳香を放つ。花色は紫・淡紫・青紫・白など。フランス語名リラ。ムラサキハシドイ。 [季] 春。
の花のような薄い紫色。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ライラック
らいらっく
lilac
[学]Syringa vulgaris L.

モクセイ科の落葉低木または小高木。和名はムラサキハシドイ。ライラックはイギリス名で、フランスではリラとよぶ。ヨーロッパ南東部原産で、ヨーロッパでは広く栽培される。日本へは明治中期に渡来した。高さ3~7メートル、根際(ねぎわ)からひこばえが出る。葉は対生し、広卵形または卵形、長さ5~10センチメートル、両面とも毛はなく、先は急にとがり、縁(へり)に鋸歯(きょし)はない。4~5月、枝先に狭い円錐(えんすい)花序をつけ、芳香のある多数の花を開く。花冠は上部が4裂して平開し、下部は長さ約1センチメートルの細長い筒になる。雄しべは2本で花糸は短く、雌しべは1本。花色は紫色が普通であるが、白、赤、赤紫、青色など多くの品種があり、八重咲きもある。果実は(さくか)で、長楕円(ちょうだえん)形、長さ約1.5センチメートル、10月に褐色に熟して2裂する。
 陽樹または中庸樹。排水のよい適潤またはやや乾燥する冷涼な所でよく育つが、本州中部以西の暖地では生育があまりよくない。東北、北海道など寒地でよく栽培され、札幌では市の木に指定されている。繁殖はイボタまたはハシドイの実生(みしょう)苗を台木にして接木(つぎき)するか、取木、株分け、実生、挿木による。[小林義雄]

文化史

ライラック属は中国に種類が多い。唐の姚(よう)氏の『西渓叢話(せいけいそうわ)』では、丁香(ちょうこう)の名で情客(じょうかく)に例えられている。宋(そう)の張翊(ちょうよく)は『花経(かけい)』で花に一品から10品まで等級をつけたが、丁香を三品の一つとしてあげた。ヨーロッパでは東部に野生種が分布するが、栽培は16世紀の中ごろ、ド・ブスベックがトルコより導入したのち、盛んになった。1613年に白花がみいだされ、18世紀後半からフランスで種間雑種がつくられ、改良が進んだ。さらに、20世紀の初頭アメリカ農務省のフランク・メイヤーが中国に派遣され、野生種を導入し、遅咲きがつくりだされた。北海道には1890年(明治23)にアメリカ人のクララ・スミス女史が札幌にもたらして、広がった。[湯浅浩史]

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