ラス(その他表記)lath

翻訳|lath

デジタル大辞泉 「ラス」の意味・読み・例文・類語

ラス(lath)

塗り壁などの下地とする木り、または金網。一般に、メタルラスワイヤラスなどの金属製のものをさす。

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精選版 日本国語大辞典 「ラス」の意味・読み・例文・類語

ラス

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] lath ) 壁・天井などのモルタル塗りの下地。木摺(きずり)、木舞(こまい)の類を総称するが、普通は金属製のメタルラスをいう。〔日本家庭大百科事彙(1927‐31)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「ラス」の意味・わかりやすい解説

ラス
lath

木ずり(塗壁の下地に用いる幅の小さい板),小舞にあたる語であるが,日本では単にラスといえば,おもに建物の内壁外壁などのモルタル塗りの下地材料として用いられる鉄製のワイヤラスおよびメタルラスを意味する。ワイヤラスは鉄線で作られた一種の金網であり,メタルラスは薄鉄板に多くの切れめを規則的に入れて横に伸ばしたものである。これらのラスは通常木造下地板に,アスファルトフェルトまたはアスファルトルーフィングを張りつけ,その上にステープル(二またくぎ)で止めつけられる。JISではワイヤラス,メタルラスについて規定しているが,このほかに,鉄線を格子状に組んだものや,それに裏打紙をつけたもの,JISに規定された形状,寸法以外の特殊なメタルラスやワイヤラス,角波亜鉛鉄板にメタルラスを溶接したもの(ラスシート)などがある。塗壁の下地に用いられるセッコウボードはラスボードと呼ばれる。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラス」の意味・わかりやすい解説

ラス
らす
lath

木ずり、小舞(こまい)などが本来の意味であるが、壁下地、塗り下地などに使われる金網を総称して、ラスとよんでいる。種類としては、JISA5505メタルラス、A5504ワイヤラス、G3351エキスパンドメタル、G3551溶接金網、G3552ひし形金網、G3553クリンプ金網、G3554きっ甲金網がある。また網の形状により、平ラス、こぶラス、波形ラス、リブをもったリブラス、エキスパンドメタルなどに分けられる。メタルラスは普通、厚さ0.6ミリメートル、一枚の大きさは60センチメートル×180センチメートル、重さは約1.5キログラム程度のものが一般に使用されている。リブラスは剛性をもたせるためにリブをつけたもので、幅は61センチメートルと99センチメートルのものがある。エキスパンドメタルにはXSとXGの二種類があり、XSは軽量間仕切や天井に使われ、XGは軽量屋根、床下地などに使用する。いずれもモルタルや漆食(しっくい)などの絡みをよくするために使用される。二重張りにすると亀裂(きれつ)が入りにくい。これらは下地以外に表面処理を行いフェンスなどの金網としての用途ももっている。

[坂田種男]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラス」の意味・わかりやすい解説

ラス
lath

木ずり,小舞 (こまい) を意味するが,波形亜鉛鉄板に穴あけ加工してセメントモルタルが付着するようにしたもので,鉄骨,木造建築物の天井,内外壁などのモルタル塗り下地に使う金属性の網をさす。下地板,防水紙,メタル・ラスという従来の下地構成を単材で処理しようとするものである。針金を編んでつくったワイヤ・ラスと,厚さ 0.88~0.35mm程度の薄鋼板に一定間隔の切れ目を入れ,横に引伸して網目状としたメタル・ラス (エキスパンデッド・メタル) がある。

ラス
RAS

reliability (信頼性) ,availability (利用可能性) ,serviceability (保守性) の略。コンピュータが大規模になると,故障などによる使用者,システム全体に対する影響は非常に大きくなる。そこで,素子・システムの信頼性,ハードウエア・ソフトウエアによる故障回復機能などがつけられて信頼性,利用可能性,保守性などの要素が十分高められる努力がなされている。これを総合して RASと呼んでいる。

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リフォーム用語集 「ラス」の解説

ラス

建築や土木工事に使う金網の一種。工事現場の足場板や防護ネット、あるいはモルタル仕上げの壁の下地などに幅広く使われる。金属板に切り込みを入れたメタルラスのほか、針金を編んで網状としたワイヤーラスなどの種類がある。

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世界大百科事典(旧版)内のラスの言及

【ファシズム】より

…ファシストの襲撃行為には行動隊squadraが編成され,復員士官,地主や商人の子弟,学生などが加わり,〈懲罰遠征〉と称して都市から農村へ出かけて,社会党,〈同盟〉,協同組合の活動家や事務所を襲撃した。このポー平原のファシズムのなかから,フェラーラのバルボ,クレモナのファリナッチらラスras(エチオピアの地方豪族の意味)と呼ばれる地域ごとの実力者が生まれ,彼らは行動隊の暴力の行使に依拠して地域社会の支配権を確立した。こうしたポー平原のファシズムは農村ファシズムと特徴づけられて,ムッソリーニらの都市ファシズムと区別されたが,農村ファシズムの大衆運動によって,ムッソリーニの活動も息を吹き返した。…

※「ラス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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