一之宮神社(読み)いちのみやじんじや

日本歴史地名大系 「一之宮神社」の解説

一之宮神社
いちのみやじんじや

[現在地名]鹿児島市郡元二丁目

旧村社。祭神は大日貴命。薩摩国建久図田帳にみえる郡本こおりもと社にあたるとされる。同帳には府領社(大宰府所管の神社)二ヵ所二五町五反のうちとして「郡本社七町五段」とあり、地頭島津忠久であった。所領七町五段も社の近傍にあったとみられる。建仁二年(一二〇二)二月一九日の薩摩国留守所符案(宮内庁書陵部蔵宇佐宮日時正遷宮一会例)には郡元社とみえ、大宰府の命令どおり大隅正八幡宮(現鹿児島神宮)造営のための府行事官粮米一斗一升五合(府米斗)を納めるよう命じられている。

一之宮神社
いちのみやじんじや

[現在地名]郡山町東俣

東俣ひがしまたの南部、川田かわだ川東岸に鎮座する。祭神は島津忠久・丹後局・惟宗広言。旧村社。江戸時代まで一之宮大明神社と称された。創建年代は不詳だが、花尾社伝記(玉里文庫)によれば、文明四年(一四七二)島津立久の執事で郡山城を領していた村田経安が当社の再造を志したが成らず、延徳三年(一四九一)に至って社殿を落成させたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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