一粒万倍(読み)イチリュウマンバイ

デジタル大辞泉 「一粒万倍」の意味・読み・例文・類語

いちりゅう‐まんばい〔イチリフ‐〕【一粒万倍】

《「報恩経」四から。一粒の種が万倍となって稲穂のように実るという意》
わずかなものが非常に大きく成長することのたとえ。また、少しでも粗末にできないという気持ちをも表す。
「―の成功」〈魯文安愚楽鍋
別名

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精選版 日本国語大辞典 「一粒万倍」の意味・読み・例文・類語

いちりゅう‐まんばいイチリフ‥【一粒万倍】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「報恩経‐四」の「世間求利、莫田者、種一万倍」から )
  2. 一粒の種子をまけば、その万倍もの粒となる意。わずかなものから非常に多くの益をあげることのたとえ。また、少しのものも粗末にしてはいけないことにいったり、もったいない気持を表わしたりするのにいう。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「『おととととと、こぼれるわえ、一粒万倍万倍』とこぼれし酒を額へつけ」(出典:歌舞伎・夢結蝶鳥追(雪駄直)(1856)二幕)
  3. いね(稲)」の異名。〔語彙(1871‐84)〕

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四字熟語を知る辞典 「一粒万倍」の解説

一粒万倍

一粒の種子をまけば、その万倍もの粒となること。わずかなものから非常に多くの益をあげることのたとえ。また、少しのものも粗末にしてはいけないことにいったり、もったいない気持ちを表したりするのにいう。また、稲の異名。

[使用例] 豊作には一粒万倍、手習いには一字千金[尾崎紅葉*二人女房|1891~92]

[解説] 元来は、仏教で、たった一つの善根から多くの報いを得るという意味

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