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手習い テナライ

デジタル大辞泉の解説

て‐ならい〔‐ならひ〕【手習い】


文字を書くことを習うこと。習字。
けいこ。学問。「六〇の手習い
心に浮かぶままに古歌などを書き記すこと。
「例ならぬけしきを見て、いと心憂しと思ひて前なる硯に、―をしてかく書き付く」〈宇津保嵯峨院
源氏物語第53巻の巻名。薫大将、27歳から28歳。宇治川に入水(じゅすい)した浮舟横川僧都(よかわのそうず)に助けられ、やがて出家。薫はそのうわさを聞き、浮舟に会おうとする。

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世界大百科事典 第2版の解説

てならい【手習い】

江戸時代の寺子屋および手習所で行われていた教育。中世の公家教育における仮名の手習い,和歌の手習い,漢字の手習いといった書道による基礎教育は,近世の町人の子弟を教育する寺子屋において,手習いとして中心的な教育内容となった。武士や町人,僧侶,神官,医者といった手習師匠が子どもを集め,読み書き算盤を教えたが,その大部分の時間は手習いによる文字の練習に費やされたといわれる。子どもは寺子屋に来るとすぐに墨をすり,紙の帳面である手習帳が黒くなるまで手習いを行い,師匠がこれを個別に指導していった。

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大辞林 第三版の解説

てならい【手習い】

( 名 ) スル
江戸時代、寺子屋で文字の読み書きを習うこと。習字。 「 -机」 「 -師匠」
勉強。稽古けいこ。 「四十の-」
源氏物語の巻名。第五三帖。宇治十帖の一。

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世界大百科事典内の手習いの言及

【五人組帳】より

…〈前書〉は年に1度以上,名主が読み聞かせたが,のち請印だけすればよいとするほど形式化した。一方,寺子屋の手習本に五人組帳の条規が編入されたり,活版の五人組帳にはふりがなが付されるなど,五人組前書が手習い,読書の対象となるようになった。【煎本 増夫】。…

【習字】より

…書道は元来,中国において古典や詩歌などの作品を毛筆により芸術的に表現する手法として発展したものであるが,漢字の移入とともに日本にもその文化がとり入れられ,大和・奈良の時代から,貴族,僧侶さらには武士などのもっとも基本的な教養形成の方法として多面的に発展した。書道という呼名は江戸時代からのものであるが,江戸時代に庶民のなかに広くいきわたった寺子屋教育において,〈手習い〉(習字)がその中心的な教育方法となったのは,〈書く〉ことによる教育という,日本の独自の伝統的教育思想がこの時期に一般化したことを示している。〈手習い〉による教育は,《実語教》などの〈往来物〉(手本,教科書)を一字一字ていねいに臨書させたことにみられるように,字を覚え,じょうずに書けるようになることを目ざしただけでなく,文言の内容の理解の方法としても,また精神統一的な修養としても位置づけられていた。…

【読み書きそろばん(読み書き算盤)】より

…近世の民衆学校(日本では寺子屋)では読み書きの学習が中心で,地理や歴史の知識も必要なかぎりこの学習によって習得した。日本の場合めだつのは,書くこと(手習い)が重視され,勉強即手習いといえるほどであったことである。読み書きについで生活の維持・向上にとって計算能力が要求されるようになり,こうして読み書きそろばんが19世紀中葉以降の初等教育の中心的教育内容となる。…

※「手習い」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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