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三味線本手 しゃみせんほんて

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

三味線本手
しゃみせんほんて

三味線音楽の芸術歌曲の最古典で,のちに地歌演奏家の間でその伝承制度上の規範曲となった曲目に対する総称。いくつかの短い歌を組合せて1曲とした組歌形式によるもの。そのなかの表組を本手組といい,普通箏曲に準じて三味線組歌ともいう。三味線の改造者である石村検校またはその門下の虎沢検校の創始したもので,慶長から寛永にいたる間 (1596~1644) には『琉球組』以下の本手組7曲が成立。その後虎沢検校あるいは柳川検校らによって新作の破手組が作られ,元禄 16 (1703) 年刊の『松の葉』には柳川が改曲または新作して編集組織化をし,浅利検校,早崎勾当と伝えられるものに本手7曲,端手7曲,裏組7曲の歌詞と,秘曲8曲および浅利作の1曲の曲名が記載された。京都では柳川流または早崎流として伝承,現在に伝えられている。一方柳川から浅妻検校を経て野川検校によって改編された 32曲が,大坂において野川流として伝承され,その免許と伝承の系統を記録した巻物 (マキという) の伝授が,三弦の職業的演奏家としての資格のための制度となり,地歌の菊筋,中筋,富筋などの派によってそれぞれ多少異なる伝承が現代に伝えられてきている。柳川,野川両派では,曲目や歌詞などにかなりの異同があるが,だいたい表 (→本手 ) ,破手 (端手) ,裏,中,奥などの分類に応じて,前弾,反復旋律,曲趣などに一応の類型性のあるほか,その音楽的性格には統一性がみられる。1曲中の旋律は,表組など単純な音型の結合と反復が多いが,三味線本手全体を通じて現れる音型や旋律型には,地歌はもちろん三味線音楽全体の規範的類型となっているものが多い。

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世界大百科事典内の三味線本手の言及

【地歌】より


[歴史と分類]
 三味線音楽の芸術化につとめたのは,16世紀半ばから17世紀半ばにかけて,三味線そのものの伝来・改良に関与した盲人音楽家たちであったが,彼らが作曲した最古典曲は,前代または当時流行していた小編の歌曲(小歌)を組み合わせて,これに三味線を結びつけて芸術歌曲化したものであった。これを,〈三味線本手〉ないし〈本手〉と称したが,のちには〈三味線組歌〉などとも称した。その中でも最古典曲は,石村検校作曲とされる《琉球組》であるが,虎沢検校を経て柳川検校に至るまでに,増補・整理された。…

【三味線組歌】より

…三味線が日本に移入したとき,それを改良した盲人音楽家によって創作された。三味線本手ともいう。歌詞は,それ以前あるいはその当時の小編の流行歌謡を適宜組み合わせた1曲として,これに三味線を結合させたものである。…

※「三味線本手」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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