三大秘法(読み)サンダイヒホウ

デジタル大辞泉 「三大秘法」の意味・読み・例文・類語

さん‐だいひほう〔‐ダイヒホフ〕【三大秘法】

日蓮宗で、本門本尊、本門の題目、本門の戒壇三つをいう。本尊とは法華経で明らかにされた久遠くおん釈迦牟尼仏、題目とは南無妙法蓮華経の7字、戒壇とは本尊を礼拝し、題目を唱える場所を意味する。三秘。

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精選版 日本国語大辞典 「三大秘法」の意味・読み・例文・類語

さんだい‐ひほう‥ヒホフ【三大秘法】

  1. 〘 名詞 〙 仏語日蓮宗で、法華経の本門寿量品によって宗の極致とした、三つの秘密の法門。本門の本尊、本門の戒壇、本門の題目の三つで、本門の本尊とは久遠実成の釈迦牟尼仏で、十界勧請の大曼荼羅として現わされるもの、本門の題目とは南無妙法蓮華経の七字、本門の戒壇とは本尊に帰依して題目をとなえるとき、おのずから戒行がそなわり、妙行が実践されるところをいう。ただし本門の戒壇については別の理解がある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三大秘法」の意味・わかりやすい解説

三大秘法
さんだいひほう

日蓮の唱えた説。日蓮が佐渡に流されたのちに唱えたもので,日蓮が説き明かすまでは秘密とされた三大法門という。本門の三法門,三秘密の法,宗旨の三秘,宗致の三秘などともいい,略して三秘という。本門の本尊,題目,戒壇の3つをいう。本門の本尊とは,超時間的な久遠本仏であるとされる。本門の題目とは,「南無妙法蓮華経」のこと。本門の戒壇とは,題目を称えるときは自然と具足戒を守ることになるから,題目を称えるところが受戒壇場であることをいう。

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