デジタル大辞泉 「三族」の意味・読み・例文・類語 さん‐ぞく【三族】 身近な三つの親族。父方の一族、母方の一族、妻の一族。または、父・子・孫、父母・兄弟・妻子など。「今は残り留まりたる者とては、―に遁のがれざる一家の輩ともがら」〈太平記・一一〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「三族」の意味・読み・例文・類語 さん‐ぞく【三族】 〘 名詞 〙 三つの身近な親族をいう。父・子・孫(周礼‐春官・小宗伯)、父の兄弟・自分の兄弟・子の兄弟(儀礼‐士昏礼)、父母・兄弟・妻子(史記‐秦本紀)、父方の一族・母方の一族・妻方の一族(大戴礼‐保傅)など。[初出の実例]「桑田紛錯趣二三族一。閭邑荒蕪迷二四方一」(出典:続浦島子伝記(920)) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「三族」の意味・わかりやすい解説 三族さんぞく 近い間柄の三つの親族。諸説があって一定しないが、『礼記(らいき)』には父、子、孫をあげ、『儀礼』には父の昆弟(こんてい)(兄弟)、自分の昆弟、子の昆弟を、『史記』では父母、兄弟、妻子を数えるが、父の一族、母の一族、妻の一族とする例もみられるほか、特定の3家族をさすこともあった。「三族の罪」といって、古くは、1人が罪を犯せば、その人の三族にまで罰が及ぶ刑があった。[田所義行] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例