デジタル大辞泉
「上界」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
じょう‐かいジャウ‥【上界】
- 〘 名詞 〙
- ① 仏語。天上の世界。天上界。⇔下界。
- [初出の実例]「西方欲レ蹈瑠璃地、上界応レ看碼碯雲」(出典:扶桑集(995‐999頃)七・重押聞字〈橘在列〉)
- 「人六行観を修して上界の定を得んと思ふとき」(出典:発心集(1216頃か)七)
- [その他の文献]〔張九齢‐祠紫蓋山経玉泉山寺詩〕
- ② 仏語。色界、無色界をいう。欲界(下界)に対していう語。〔諸経要集‐一一〕
- ③ 数学で、一つの集合に属する数のどれよりも小でない数。⇔下界(かかい)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 
上界 (じょうかい)
upper bound
実数からなる集合Eがあって,Eに属するどの数もある数aより大きくないとき,aはEの上界であるという。aが集合Eの上界であれば,aより大きい数はすべてEの上界である。上界が存在するときEは上に有界boundedであるという。上界が存在しなければ,Eはいくらでも大きい数を含む。上界と同様に大小関係を逆にして,下界lower boundも定義される。上界も下界も存在するとき単に有界であるという。Eの各元の符号をかえたものの集合{-x|x∈E}を-Eと書くことにすると,aがEの上界であれば-aは-Eの下界である。例えば,1,\(\sqrt{2}\)などは,E={1-
|nは自然数}の上界,0,-1/2などは下界であり,Eは有界である。また,-1,-\(\sqrt{2}\)などは,-E={
-1|nは自然数}の下界である。
執筆者:杉江 徹
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
Sponserd by 
上界
じょうかい
upper bound
順序集合 M の部分集合,たとえば,ある実数の集合 A に対し,x∈A ならば常に x≦a となるような M の元 a が存在するとき,これを A の上界という。つまり,A のすべての元を上から押える数のことである。常に a≦x となるような M の元 a は,下界といわれる。少くとも1つの上界 (あるいは下界) をもつ A を,上に有界な (あるいは下に有界な) 集合という。 M に上界 (あるいは下界) があれば,これを最大元 (あるいは最小元) と呼び,maxM (あるいは minM ) と書く。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
Sponserd by 