日本歴史地名大系 「上都賀郡」の解説
上都賀郡
かみつがぐん
県西部中央に位置し、郡域は北西から南東に延びる帯状を呈する。北は日光市、東は鹿沼市・下都賀郡
〔原始〕
当地方は山地が優勢で、それらの谷間や、小扇状地、谷口の小平野は狩猟や原始的農耕による生活の場としてふさわしい地域であった。縄文時代の遺跡が比較的濃密に分布するのは、今市・鹿沼両市の扇状地とそこに接する山地の鞍部などで、鹿沼市に六〇ほど、今市市に三五ほどが数えられる。ほか粟野町の深い谷を刻む河川の谷間や西方村の谷間などに、それぞれ一〇―一二の遺跡があげられる。西方村の
弥生遺跡は縄文やのちの土師器・須恵器などを出土する複合的なものを含めても、郡全体で六、七ヵ所であり、現郡域にはほとんどみられない。古墳時代の遺跡は日光市・今市市には皆無で、鹿沼市南部の
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報