不佞(読み)フネイ

デジタル大辞泉 「不佞」の意味・読み・例文・類語

ふ‐ねい【不×佞】

[名・形動]才能のないこと。また、そのさま。「不佞な(の)やから
[代]一人称人代名詞男性自分をへりくだっていう語。不才
「―は浅草無宿でござる」〈黄・孔子縞〉

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精選版 日本国語大辞典 「不佞」の意味・読み・例文・類語

ふ‐ねい【不佞】

  1. ( 「佞」は才能、才気の意 )
  2. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 才能のないこと。はたらきがないこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「雖不佞斯論、潜然慨然」(出典:業鏡台(1394‐1428頃)秋水之什後序)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐昭公二五年〕
  3. [ 2 ] 〘 代名詞詞 〙 自称男子がみずからへりくだって用いる語。近世、「足下」に対するものとして、ほぼ対等の人の間で使われた。
    1. [初出の実例]「不佞亦蒙庇不快于問」(出典:新編覆醤続集(1676)一四)
    2. [その他の文献]〔戦国策‐趙策・武霊王〕

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普及版 字通 「不佞」の読み・字形・画数・意味

【不佞】ふねい

口下手。また、自己謙称。〔左伝、成十三年〕君(秦君)、(も)し大惠を施さずんば、寡人不佞、其れ侯を以てくこと能はず。敢て盡(ことごと)く之れを執事に布く。

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