中将棋(読み)チュウショウギ

デジタル大辞泉 「中将棋」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐しょうぎ〔‐シヤウギ〕【中将棋】

将棋一種室町から江戸にかけて特に流行盤面は縦横12目、駒数は両軍合わせて92あり、小将棋と違い駒は取り捨てで、取ったものを再度使うことはできない。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「中将棋」の意味・わかりやすい解説

中将棋
ちゅうしょうぎ

鎌倉時代から江戸時代にかけて長く遊ばれた古将棋の1つ。平安時代大将棋から 150年ほどあとに現れた。古将棋には大将棋,太々象戯,摩訶太太象戯などがあるが,最も長く人気を保ったのはこの中将棋で,現在でもわずかながら興じる人がいるほどである。駒数は 92枚で,このなか獅子という駒はまわりにある敵の駒を,みずから動かずに取ることができ,これを「獅子の居食い」という。現在の将棋は,中将棋などの古将棋から種々の変遷を経て完成されたといわれている。

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世界大百科事典(旧版)内の中将棋の言及

【将棋】より

… 藤原定家の日記《明月記》に将棋の記事があるように鎌倉時代にも将棋は遊ばれたが,この時代も貴族や僧侶の遊びであった。しかし平安時代の将棋や大将棋は変化して14世紀の中ころに新しい型の〈中将棋〉がつくられ,15世紀に広まった。中将棋は江戸時代の初期まで最も遊ばれ,第2次世界大戦前まで愛好家によって細々と遊び継がれた将棋である。…

※「中将棋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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