中山琴主(読み)なかやま ことぬし

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中山琴主」の解説

中山琴主 なかやま-ことぬし

1803-1880 江戸後期-明治時代の二弦琴奏者。
享和3年5月15日生まれ。京都の菊岡検校(けんぎょう)に地歌・箏曲(そうきょく)をまなぶ。文政3年出雲(いずも)(島根県)天日隅宮(あめのひすみのみや)(出雲大社)にこもり,霊夢によって二弦琴を創案。のち八雲琴と名づけて普及につとめた。明治13年9月18日死去。78歳。伊予(いよ)(愛媛県)出身。本姓は岸。名は元徳。字(あざな)は家卿。通称は政衛,加賀之助,健蔵。号は寿永。著作に「八雲琴譜」。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「中山琴主」の意味・わかりやすい解説

中山琴主
なかやまことぬし

[生]享和3(1803).5.15. 伊予
[没]1880.9.18. 京都
八雲琴の創始者。本姓岸。幼名元徳。 14歳で京都に出て家業医術を学んだが,志を変え,菊岡検校門下に入って地歌・箏曲を学び,梅香と号した。文政3 (1820) 年 10月,出雲の天日隅宮に参籠して神託を受け,八雲琴を創案,その普及につとめた。

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世界大百科事典(旧版)内の中山琴主の言及

【二弦琴】より

…二弦琴に1弦を加えて3弦としたものに,大和琴(やまとごと)または初瀬琴と称するものや,田村竹琴創案の竹琴などがあったが,伝承は絶えている。 八雲琴は,1820年(文政3)中山琴主(なかやまことぬし)(1803‐80)が創案,出雲大社などに献奏する音楽に用いたので,当初は出雲琴(いずもごと)とも称し,美称として玉琴(たまごと)とも称したが,後にその処女作《八雲曲(やくもふり)》にちなんで八雲琴と改称した。形態は,一弦琴を模して作られたらしく,当初は太い竹を二つ割りにしたものを用いたが,後には杉または桐で作り,湾曲をつけ竹の節を彫刻する。…

※「中山琴主」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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