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中間的就労 チュウカンテキシュウロウ

人事労務用語辞典の解説

中間的就労

「中間的就労」とは、一般的な職業に就く「一般就労」をただちに目指すのが困難な人が、本格的な就労に向けた準備段階として、公的支援も受けながら、日常生活での自立や社会参加のために働くことができる就労機会のことです。中間的就労で就労体験や軽作業に従事すると、公的な生活支援の受給は継続したまま、一定の賃金が支払われます。
(2012/12/10掲載)

出典|『日本の人事部』人事労務用語辞典について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

中間的就労
ちゅうかんてきしゅうろう

一般的な職業にすぐにはつけない人々に対し、生活保護費などを支給しながら、自立した日常生活や社会参加ができるように支援する就労訓練。福祉(生活保護)と労働(一般的就労)の中間的領域に位置し、働くための準備にあたることから、こうよばれる。中間就労、福祉的就労、半福祉半就労、支援つき就労などともいう。日本では、急増する生活保護費の抑制策の一つとして、生活保護受給者を社会復帰させ、普通に働けるようにする制度として関心を集めるようになった。北海道釧路(くしろ)市が2006年度(平成18)から国の補助を受け、生活保護受給者にいくつかの中間的就労の場を用意したほか、京都市も2013年1月に中間的就労の拠点を開設した。
 中間的就労は、本人や家族の失業、疾病、障害、いじめ、家庭内暴力・虐待、引きこもりなどさまざまな要因から、長期失業、ニート、ホームレスなどに陥った人々を対象とする。生活保護費のほか、食事、賃金、交通費などを提供し、ボランティアなどの就労体験のほか、公園や福祉施設の清掃、リサイクル作業、農作業などの軽作業に従事してもらう。こうしたさまざまな就労機会を提供することで、段階的に生活のリズムを身につけ、社会とのつながりを取り戻し、一般就労に必要な社会的能力や知識の習得を促す。地方自治体がNPO(非営利組織)、社会福祉法人、営利企業(社会的企業)と連携し、中間的就労拠点や機会を提供するのが一般的である。生活困窮者を安価な単純労働力として使う「貧困ビジネス」に陥らないよう、地方自治体への専用相談窓口の開設や、公的認証制度、就労内容・報酬のチェック制度の導入が不可欠とされる。
 海外では、イギリス、フランス、スウェーデン、オランダなどのヨーロッパ諸国やアメリカなどが、疾病や障害のある人々に「支援つき就労」策を提供している。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

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