串刺(し)(読み)クシザシ

デジタル大辞泉の解説

くし‐ざし【串刺(し)】

物を串で刺し通すこと。また、刺し通したもの。
槍などで人を刺し殺すこと。「長槍で串刺しにする」
戦国時代の刑罰の一。とがった木などで罪人のからだを突き刺して殺すこと。
江戸時代、獄門台の釘に首を刺してさらしものにすること。さらし首。獄門。
上代、他人が田地の境界に刺した串を刺しかえし、田地の所有権を奪うこと。また、串を田の中に植え込んで侵入者の足を傷つけることとも。
「雑雑(くさぐさ)の事は、天つ罪と…―、生け剝ぎ、逆剝ぎ」〈祝詞・六月晦大祓〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の串刺(し)の言及

【古代法】より

…たとえば,高天原の秩序を乱した素戔嗚(すさのお)尊が,八十万神の合議により千座置戸(ちくらおきど)を科せられたうえで,神逐(かんやらい)すなわち追放刑に処せられたのは,(1)を基盤として生まれた,共同体秩序の侵害者に対する内部的刑罰としての財産没収刑と追放刑(平和喪失)の,神話的表現であったとみられる。またたとえば,天津罪として知られる畔放(あはなち)・溝埋(みぞうめ)・樋放(ひはなち)などの農業用水施設の破壊や,頻蒔(しきまき)(他人が播種した水田に重ねて種をまき,自分の耕作地であると主張する行為)・串刺(くしざし)(収穫期に他人の耕作した田にクシを刺し,自分の耕作地であると主張する行為)などの農業慣行違反等により共同体秩序が犯された場合に行われる大祓(おおはらえ)には,本来は共同体成員全員が参加しなければならなかったと推定されることなどは,こうした慣行が(1)を基盤として生まれたものであることを示している。日本古代においては,(2)を基盤とする法または慣習は,上位の政治権力によって,(1)を基盤とする法または慣習に規制されながらもこれをとりこみつつ,政治的かつ専制的な法として発達したのであった。…

※「串刺(し)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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