日本歴史地名大系 「久慈湊」の解説
久慈湊
くじみなと
- 岩手県:久慈市
- 久慈湊
久慈川の河口に開けた湊。天保八年(一八三七)の仮名付帳には
漁獲物の主なるものは〆粕や干鰯の原料となる鰯で、文化一三年(一八一六)久慈浦全体の水揚代は六千一六〇貫文、同一〇年の鮪・鯛の水揚代は一六五貫五〇〇文、鮪は三三九本で一四〇貫二二四文、鯛は三三二枚で一五貫二八〇文、鮫は一本一〇貫文の価格であった(八戸藩日記)。鰯を中心とした漁獲物は、陸揚げされた後に仲買問屋である五十集屋に買取られ、市場を通じて卸された。五十集屋は一定の礼金を藩に支払い五十集札の交付を受けた。寛政三年(一七九一)に
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報