九十九里町(読み)くじゆうくりまち

日本歴史地名大系 「九十九里町」の解説

九十九里町
くじゆうくりまち

面積:二三・七二平方キロ

山武郡の南東部に位置し、東部は太平洋に臨む。北は成東なるとう町、南は大網白里おおあみしらさと町と接する。町域は九十九里海岸平野が広がり、北部を作田さくだ川、南部を真亀まがめ川が東流し、海に注ぐ。九十九里浜に沿って銚子市方面・一宮いちのみや町方面と結ぶ県道が走り、さらに海際を九十九里道路(波乗り道路)が通る。戦国期酒井氏家臣の東士川衆・渋川衆が諸郷に草分として入り、天正一八年(一五九〇)の小田原北条氏の滅亡後は帰農土着したとされる。徳川家康の関東入部に伴い当町は成東に配された石川康通領になり、片貝かたかい村分の文禄検地帳が残る。江戸時代、町域には一一村があり、山辺やまべ郡に属した。幕末まで村数は変わらないが、浜方の新田開発に力が入れられ、数次の高入れがみられた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「九十九里町」の意味・わかりやすい解説

九十九里〔町〕
くじゅうくり

千葉県東部,九十九里平野のほぼ中央に位置する町。 1955年片貝 (かたかい) ,豊海 (とようみ) の2町と鳴浜 (なるはま) 村の一部が合体して成立作田川河口南岸を掘込んでできた片貝港は,近世からイワシ漁の中心地として著名であった。現在は米作のほか,トマト,キュウリなどの施設栽培が中心。東金市商圏に属し,バス路線で JR東金駅と結ばれる。夏は海水浴客でにぎわい,国民宿舎があるほか,民宿が増加している。 72年,一宮町にいたる九十九里道路が完成。海岸一帯は九十九里県立自然公園に属する。面積 24.46km2人口 1万4639(2020)。

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