朝日日本歴史人物事典 「九条院」の解説
九条院
生年:天承1(1131)
平安時代後期,近衛天皇の后。名は呈子。太政大臣藤原伊通と権中納言藤原顕隆の娘玄子との子。久安4(1148)年美福門院得子の養女となる。父の妹が関白藤原忠通の妻であったために忠通の養女となり,6年4月に入内。右大臣藤原公能の娘多子が左大臣藤原頼長の養女として近衛天皇にすでに1月に入内していたが,忠通側の多子排斥が続いたために,優位を保つ。久寿2(1155)年近衛天皇崩御により尼となる。法名清浄観。保元1(1156)年皇后宮。3年皇太后。仁安3(1168)年院号宣下。
(櫻井陽子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報