中国、南宋(なんそう)の学者。婺州(ぶしゅう)(浙江(せっこう)省金華県)の人。字(あざな)は伯恭(はくきょう)、号は東莱(とうらい)、諡(おくりな)は成(せい)、のちに忠亮(ちゅうりょう)。北宋期に高官を務めた、蒙正(もうせい)(944―1011)、夷簡(いかん)(979―1044)、公弼(こうひつ)(1007―1073)、公著(1018―1089)、好問(1064―1131)を祖先にもつ恵まれた環境に育ち、林之奇(りんしき)(1112―1176)、汪応辰(おうおうしん)らに師事し、朱熹(しゅき)(朱子)、張栻(ちょうしょく)を友として広い学識を備えた。1163年進士に及第。南外宗学教授から太学博士、国史院編修官、実録院検討官と学問に関係する職に長くかかわった。1175年には朱子と陸象山(りくしょうざん)(九淵(きゅうえん))の学問の調停を図るため鵝湖(がこ)の会を主宰している。著書に『呂氏家塾読詩記』32巻、『東莱先生左氏博議』25巻、『呂東莱先生文集』40巻などがあるが、朱子との編著の『近思録』はとくに有名である。
[菰口 治 2016年2月17日]
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…中国,南宋の朱熹(しゆき)が友人の呂祖謙と共に編纂した,北宋の道学(宋代に起こった新儒教)者の選集。題名は《論語》子張篇,〈博く学んで篤(あつ)く志し,切に問いて近く思う〉にもとづく。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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