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乾土効果 かんどこうか effect of soil‐drying

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世界大百科事典 第2版の解説

かんどこうか【乾土効果 effect of soil‐drying】

土壌を風乾させた後に湛水(たんすい)状態または畑状態の水分におくと,土壌中の有機態窒素の一部は微生物により容易に分解されて,湛水状態の場合にはアンモニア態窒素が,畑状態の場合にはアンモニア態窒素と硝酸態窒素とが,それぞれ生成・集積してくる現象をさす。これらの無機態窒素は,外から施用される窒素質肥料にくらべて水稲や畑作物に吸収利用されやすいことと土壌自体から生成されることから,地力窒素とよばれている。

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デジタル大辞泉の解説

かんど‐こうか〔‐カウクワ〕【乾土効果】

水田に湛水する前に土壌を乾燥させることで、土壌中の窒素量が増加する現象。生物遺物が微生物に分解されやすく、有機態窒素が作物に吸収されやすい無機態窒素になり、生育がよくなることが知られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

乾土効果
かんどこうか

土壌が乾燥したり凍結して脱水されると、その中に含まれている有機成分の腐植の性状が変化し、土壌微生物によって分解されやすくなる。この乾燥した土壌をふたたび湿らせるか、湛水(たんすい)(水を張った)状態にしておくと、乾燥を受けなかった場合に比べて盛んに微生物が働き腐植を分解する結果、アンモニア態窒素の生成量が著しく増加する。この現象を乾土効果とよぶ。この効果は、冬期に水田の土壌を耕起したりしてよく乾燥させると水稲の生育がよくなることにより、昔から経験的に知られていた現象で、乾土効果によるアンモニア態窒素の生成量は土壌の窒素供給力の指標として用いられている。乾土効果の窒素の給源としては、微生物菌体や植物遺体などに由来するタンパク態窒素が考えられる。窒素肥料が不足していた時代には、地力窒素を活用する有効な手段であった。乾土効果は、湿田では大きく、乾田では小さい。また寒冷地では大きく、暖地では小さい。[小山雄生]
『青峰重範著『暗渠排水と乾土效果』(1949・河出書房) ▽藤原彰夫著『土と日本古代文化――日本文化のルーツを求めて 文化土壌学試論』(1991・博友社) ▽日本土壌微生物学会編『新・土の微生物10 研究の歩みと展望』(2003・博友社)』

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