コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

緑肥 りょくひgreen manure

翻訳|green manure

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

緑肥
りょくひ
green manure

植物を枯らしたり,腐らせたりせず,そのまま土壌にすき込んで肥料とすること。無機質肥料中の窒素肥料の節約に役立つとともに,土壌の流出や養分の溶脱を防ぎ,水分の蒸発にも作用するので,特に熱帯や雨の多い地方で有効。緑肥は自然緑肥 (草肥) と栽培緑肥 (苗肥) に大別されるが,今日では栽培緑肥が多い。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

デジタル大辞泉の解説

りょく‐ひ【緑肥】

緑色の生きている植物を田畑の土中にすき込んで肥料とすること。また、その植物。空中窒素固定を行うマメ科のレンゲソウウマゴヤシ・シロツメクサや青刈りダイズなどが用いられる。草肥(くさごえ)。

出典|小学館デジタル大辞泉について | 情報 凡例

百科事典マイペディアの解説

緑肥【りょくひ】

青刈りした植物体を田畑にすきこんで肥料とするもの。自然緑肥(草肥)と栽培緑肥(苗肥)があり,後者にする植物はふつう緑肥作物と呼ぶ。緑肥作物には土地を選ばず生長が旺盛で,遊離窒素の固定力が強く,土壌中での分解が早いものがよい。
→関連項目自給肥料肥料

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて | 情報

世界大百科事典 第2版の解説

りょくひ【緑肥】

若草は窒素,リン,カリウムなどの肥料成分を比較的多く含むので,刈り取って田畑にすきこみ,肥料として古くから用いられてきた。これを緑肥というが,江戸時代からは肥料に適した植物を選んで栽培する栽培緑肥がしだいに多くなった。栽培緑肥にはレンゲソウ,アルファルファ,青刈りダイズ,コモンベッチなどのマメ科植物が多い。マメ科植物は窒素肥料がなくても窒素固定によって空中窒素を利用して育ち,また体内の窒素含有量も多く,農地にすきこまれると容易に分解されて良質な窒素肥料になるなど経済的な利点もある。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

大辞林 第三版の解説

りょくひ【緑肥】

鮮緑な植物の葉や茎を田畑にすきこんで腐食させ肥料とするもの。

出典|三省堂大辞林 第三版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

緑肥
りょくひ

(なま)のままの草や木の葉などを肥料として土の中に鋤(す)き込むもので、昔から利用されてきた。鋤き込まれた植物体は、土壌中で微生物により分解されて養分が有効化し、作物に吸収、利用される。自然に自生している草を利用する野草緑肥と、レンゲなどのように水田の裏作に栽培し鋤き込んで利用する栽培緑肥とがある。明治初期までは緑肥の主体は野草緑肥で、栽培緑肥が盛んに用いられるようになったのは大正・昭和の時代になってからである。現在ではこの栽培されたものをさす。緑肥に使われる植物には多くの種類があるが、レンゲ、クローバー、青刈りダイズなどマメ科の作物を利用すると窒素の補給となり窒素肥料を節減できる。また、有機物の補給の目的ではトウモロコシ、ソルガムなど生育の旺盛(おうせい)な大きな作物が利用される。また、マリーゴールドは線虫対策となる。一時は肥料代の節約から緑肥としてレンゲ、青刈りダイズの栽培が盛んであったが、第二次世界大戦後は販売肥料の生産回復によって急激に減少した。しかし、土壌生産力を維持し、病気を回避する有機農業で緑肥はふたたび見直されている。使用に当たっては緑肥作物を土に鋤き込んでから定植までの期間をあけて、緑肥作物を十分に分解させる必要がある。[小山雄生]
『橋爪健著『緑肥を使いこなす』(1995・農山漁村文化協会)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

今日のキーワード

金城湯池

1 《「漢書」蒯通伝から。「湯池」は熱湯をたたえた堀》守りが非常に固く、攻めるのが難しい城。金湯。2 堅固で、他から侵害されにくい勢力範囲。「保守派の金城湯池」...

続きを読む

コトバンク for iPhone

緑肥の関連情報