争議団(読み)ソウギダン

デジタル大辞泉 「争議団」の意味・読み・例文・類語

そうぎ‐だん〔サウギ‐〕【争議団】

労働争議の際に、使用者などに対抗して一時的に組織される労働者団体

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精選版 日本国語大辞典 「争議団」の意味・読み・例文・類語

そうぎ‐だんサウギ‥【争議団】

  1. 〘 名詞 〙 労働争議の際、一時的に結集して組織された労働者の団体。
    1. [初出の実例]「従業員三千、家族一万五千人の争議団」(出典:太陽のない街(1929)〈徳永直〉街)

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改訂新版 世界大百科事典 「争議団」の意味・わかりやすい解説

争議団 (そうぎだん)

労働組合争議行為を行うが,労働組合を結成していない未組織労働者も一時的に集団を組み,使用者と交渉することができるし,またもし交渉が不調に終われば争議行為を行うことができる。この一時的な争議集団を争議団とよぶ。争議団は,恒久的でなく,特定の時期に特定の問題の解決を目的として集まった労働者の集団であり,労働条件維持・改善の労使交渉を行うことを目的とし,交渉が終わるとともに解散する。一時的集団だが,労使間の団体交渉を行うことを目的とする限り,憲法28条の規定する労働基本権が保障され,正当な争議行為は免責される。しかし一時的集団という組織的性格から,永久団体的な性格をもつ労働組合とまったく同様の法的保護を与えることが適当であるかどうか疑問とされている。争議団も団体交渉の結果を協定として締結することができるものの,労働組合法14条は労働協約締結能力を労働組合にだけ認めているので,争議団の協定は労働組合法上の労働協約としての効力をもたない。
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