宮城県中部、仙台市太白区にある名取川(なとりがわ)上流の峡谷。秋保(あきう)大滝から山形県境の二口峠付近までの約8キロメートルをいう。東北地方随一の瀑布(ばくふ)といわれる秋保大滝(国の名勝)、甌穴(おうけつ)と滝とが結合した姉滝(国の天然記念物)、凝灰岩柱状節理の大岩壁をなす磐司岩(ばんじいわ)(国の名勝)などがあり、下流の磊々峡(らいらいきょう)とともに県立自然公園となっている。一帯はカモシカ、ニホンザル、ブッポウソウの生息地である。名取川に沿って主要地方道仙台山寺線(二口街道)が二口温泉まで通る。また、渓谷の入口には、この地域の自然を模型やパネルで紹介する秋保ビジターセンターがある。仙台駅と仙山(せんざん)線愛子(あやし)駅からバスの便がある。
[後藤雄二]
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…近年は仙台近郊の保養行楽地となり,森林スポーツ公園,ゴルフ場などの施設も整備されている。名取川上流は二口峡谷と呼ばれ,秋保大滝(名),姉滝(天),妹滝,磐司岩(名)などが続く景勝地である。馬場には平家の落人伝説をもつ田植踊(重要無形文化財)が伝えられている。…
※「二口峡谷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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