ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブッポウソウ」の意味・わかりやすい解説
ブッポウソウ
Eurystomus orientalis; Oriental dollarbird
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翻訳|roller
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広義には鳥綱ブッポウソウ目ブッポウソウ科に属する鳥の総称で、狭義にはそのうちの1種をさす。この科Coraciidaeには、アフリカ、ヨーロッパ南部、アジア南部に分布するブッポウソウ亜科11種と、マダガスカル島特産のジブッポウソウ亜科5種の合計16種がある。ブッポウソウ亜科の鳥は全長25~35センチメートル、頭部が大きく平たい。嘴(くちばし)は太くて大きく開き、尾は円尾や凹尾であるが、燕尾(えんび)の種もある。体は青、緑、褐色などで美しい色をしている。飛翔(ひしょう)は巧みで、長めの翼をしなやかに羽ばたいて、旋回や急降下を行う。ジブッポウソウ亜科のうち4種までが森林の地上で生活するが、1種だけは砂漠にすむ。全長25~35センチメートル、頭は大きく翼は短いが、なかには尾の長い種もある。昆虫や爬虫(はちゅう)類を捕食する。
種のブッポウソウEurystomus orientalisはオーストラリアからアジア南部、中国などに分布し、日本には夏鳥として渡来する。全長約30センチメートル、体は暗緑色、頭部は黒く上胸は青色、翼と尾は暗青色で、初列風切(かざきり)には青白色の円い斑紋(はんもん)があり飛翔中によく目だつ。嘴は太くて赤色、足も赤い。本州、四国、九州の低地から低山の林にすみ、とくにスギの大木のある場所に多い。しなやかな翼動で軽々と飛び回る。高木の枯れ枝に止まっていて、飛んでいる昆虫をみつけると飛び立ってとらえる。樹洞、建物や橋のすきまなどに産卵する。ゲェーゲゲゲと鳴く。古来この鳥の鳴き声と思われていた「ブッポウソウ」はコノハズクの声であることが、1935年(昭和10)に判明した。
[高野伸二]
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