二重織(読み)ニジュウオリ

デジタル大辞泉 「二重織」の意味・読み・例文・類語

にじゅう‐おり〔ニヂユウ‐〕【二重織(り)】

縦糸に表に出るものと裏に出るものとの2種を用い、また横糸も表・裏それぞれの縦糸と織り合わせる2種を用いて、表と裏を別組織に織った織物

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精選版 日本国語大辞典 「二重織」の意味・読み・例文・類語

にじゅう‐おりニヂュウ‥【二重織】

  1. 〘 名詞 〙 重織(かさねおり)一つ。経(たていと)に表に出るものと裏に出るものの二種を用い、また、緯(よこいと)も表の経と組織させるものと裏の経と組織させるものとの二種に分け、表裏の組織をそれぞれ別にしたもの。両面織・風通織・袋織などを作る。
    1. [初出の実例]「蜀江 地組厚く二重織なり」(出典:茶道筌蹄(1816)四)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「二重織」の意味・わかりやすい解説

二重織
にじゅうおり

織物組織名称経糸緯糸を,表面に出るものと裏面に出るものとおのおの2種を用いて織ったもので,2枚の織物を重ねたような形となる。この表裏の両者が分離しないように,ところどころ表の経糸または緯糸を裏組織に組入れる。風通 (ふうつう) 織などは,この方法で織られる。

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百科事典マイペディア 「二重織」の意味・わかりやすい解説

二重織【にじゅうおり】

二重組織による織物で,表裏二面の糸を交替・浮沈させて織り上げる。無地柄物毛織と合繊織の組合せなどが多い。両面仕立(リバーシブル)のコートジャケットマフラーなどに用いられる。→風通(ふうつう)

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改訂新版 世界大百科事典 「二重織」の意味・わかりやすい解説

二重織 (にじゅうおり)

風通(ふうつう)

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世界大百科事典(旧版)内の二重織の言及

【織物】より

…そのほか,四原組織の変化のいずれにも入れがたいものが若干あり,それを通常特別組織と呼んでいる。その一つは経,緯ともにそれぞれ2種の糸を用い,表裏を別々に組織した織物で,二重織といわれている。ちょうど2枚の織物を一部で綴り合わせたような状態になっているものと,経糸あるいは緯糸だけを二重にしたものもある。…

【風通】より

…表裏色違いの織文様があらわされる〈両面織〉あるいは〈二重(にじゆう)織〉のこと。すなわち経緯糸ともに表裏2組の色糸を用い,表は表経(おもてだて)と表緯(おもてぬき)で,裏は裏経と裏緯で組織し,製織過程で表裏の糸を浮沈交替させつつ織りあげた織物をいう。…

※「二重織」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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