五条珠実(読み)ゴジョウ タマミ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「五条珠実」の解説

五条 珠実(初代)
ゴジョウ タマミ


職業
日本舞踊家

肩書
五条家元,珠実会主宰

本名
荒川 イネ

別名
前名=尾上 要(オノエ カナメ),花柳 徳次,花柳 珠実

生年月日
明治32年 2月6日

出生地
秋田県 秋田市

学歴
秋田高女卒

経歴
義父母尾上幸右衛門、尾乃志の師匠5代尾上菊五郎の縁で、明治43年上京して6代尾上菊五郎に入門、尾上要と名乗る。大正2年花柳徳太郎に師事し、8年花柳徳次となり「文ぐるい」「惜しむ春」でデビュー。昭和5年珠実と改名。16年6代菊五郎より五条の姓を許され、五条流を創始、家元となる。この間、大正13年「春信幻想曲」を発表、以来新舞踊運動の担い手として、先輩藤蔭静枝(のち静樹)とともに活躍、珠実会を経営して多くの佳作を発表している。他の代表作に「太鼓リズム」「仏教東漸」「源氏供養」「アイヌの神々」など。著書に「珠実舞踊七十年」がある。

所属団体
日本舞踊協会

受賞
芸術選奨文部大臣賞〔昭和42年〕 紫綬褒章〔昭和45年〕,勲四等宝冠章〔昭和51年〕 舞踊ペンクラブ特別賞〔昭和42年〕,舞踊芸術賞〔昭和42年〕,芸術祭賞奨励賞〔昭和43年〕

没年月日
昭和62年 8月2日 (1987年)


五条 珠実(2代目)
ゴジョウ タマミ


職業
日本舞踊家

肩書
五条流宗家(2代目)

本名
小森 ツネ(コモリ ツネ)

別名
前名=花柳 珠緒,五条 珠緒

生年月日
明治45年 2月8日

出生地
北海道 函館市

経歴
昭和2年藤間勘吉に入門。11年花柳珠実の内弟子となり、翌年珠緒の名を許される。15年五条流創流に伴い五条珠緒に改名。平成2年宗家を継承し、2代目五条珠実を襲名した。

所属団体
日本舞踊協会

没年月日
平成17年 6月12日 (2005年)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

20世紀日本人名事典 「五条珠実」の解説

五条 珠実
ゴジョウ タマミ

大正・昭和期の日本舞踊家 五条流家元(1代目);珠実会主宰。



生年
明治32(1899)年2月6日

没年
昭和62(1987)年8月2日

出生地
秋田県秋田市

本名
荒川 イネ

別名
前名=尾上 要(オノエ カナメ),花柳 徳次,花柳 珠実

学歴〔年〕
秋田高女卒

主な受賞名〔年〕
舞踊ペンクラブ特別賞〔昭和42年〕,芸術選奨文部大臣賞〔昭和42年〕,舞踊芸術賞〔昭和42年〕,芸術祭賞奨励賞〔昭和43年〕,紫綬褒章〔昭和45年〕,勲四等宝冠章〔昭和51年〕

経歴
義父母尾上幸右衛門、尾乃志の師匠5代尾上菊五郎の縁で、明治43年上京して6代尾上菊五郎に入門、尾上要と名のる。大正2年花柳徳太郎に師事し、8年花柳徳次となり「文ぐるい」「惜しむ春」でデビュー。昭和5年珠実と改名。16年6代菊五郎より五条の姓を許され、五条流を創始、家元となる。この間、大正13年「春信幻想曲」を発表、以来新舞踊運動の担い手として、先輩藤蔭静枝(のち静樹)とともに活躍、珠実会を経営して多くの佳作を発表している。他の代表作に「太鼓のリズム」「仏教東漸」「源氏供養」「アイヌの神々」など。著書に「珠実舞踊七十年」がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「五条珠実」の解説

五条珠実(初代) ごじょう-たまみ

1899-1987 大正-昭和時代の日本舞踊家。
明治32年2月6日生まれ。6代尾上菊五郎,花柳(はなやぎ)徳太郎に師事,大正8年花柳徳次を名のる。新舞踊のホープといわれ,昭和9年「太鼓のリズム」を発表。16年五条流を創立,創作舞踊の発展につくした。昭和62年8月2日死去。88歳。秋田県出身。本名は荒川イネ。初名は尾上要。前名は花柳珠実。作品はほかに「春信幻想曲」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「五条珠実」の解説

五条 珠実(初代) (ごじょう たまみ)

生年月日:1899年2月6日
大正時代;昭和時代の日本舞踊家。五条流家元;珠実会主宰
1987年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の五条珠実の言及

【日本舞踊】より

…しかし理想が高すぎ,規模があまりに壮大だったため実現せずに終わった。しかし大正に入ると,逍遥のまいた種は新舞踊運動となって展開,藤蔭静枝(藤蔭静樹)の〈藤蔭会(とういんかい)〉,五条珠実(1899‐1987)の〈珠実会〉,花柳寿美の〈曙会〉など女流舞踊家による新舞踊の会が発足,また2世市川猿之助,5世中村福助の〈羽衣会〉,2世花柳寿輔の〈花柳舞踊研究会〉なども新しい動きをみせた。
[種類と流派]
 歌舞伎舞踊は大きく〈儀式舞踊〉〈劇舞踊〉〈風俗舞踊〉の3種に類別できるが,また題材別に見ると,〈祝儀物〉〈三番叟物〉〈道成寺物〉〈石橋物(獅子物)〉〈浅間物(あさまもの)〉〈狂乱物〉〈変化物〉〈松羽目物〉等になる。…

※「五条珠実」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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