五説経(読み)ごせっきょう

精選版 日本国語大辞典 「五説経」の意味・読み・例文・類語

ご‐せっきょう ‥セッキャウ【五説経】

説経節うち、「三荘太夫」「苅萱(かるかや)」「信田妻(しのだづま)」「梅若隅田川)」「愛護若」をいう。また、これらと「しんとく丸」「小栗判官」「梵天国」と入れ替える場合もある。最も流行した説経節の代表曲で、後世への影響が大きい。

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デジタル大辞泉 「五説経」の意味・読み・例文・類語

ご‐せっきょう〔‐セツキヤウ〕【五説経】

説経節のうち、「苅萱かるかや」「三荘太夫」「俊徳丸」「小栗判官」「梵天国」の五つ曲目。また、「俊徳丸」以下を「愛護の若」「信太妻しのだづま」「梅若」と入れ替える場合もある。説経節の代表曲で、浄瑠璃歌舞伎などへの影響が大きい。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「五説経」の意味・わかりやすい解説

五説経
ごせっきょう

中世末期から近世初期に流行した説経の代表曲。普通『かるかや』『三荘太夫』『しんとく丸』『梵天国』『小栗判官』の5曲をさすが,『かるかや』『三荘太夫』『あいごの若』『信田妻 (しのだづま) 』『梅若』をさすこともある。 (→説経節 )

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「五説経」の解説

五説経
ごせっきょう

歌舞伎・浄瑠璃の外題
初演
宝暦4.7(大坂・三条座)

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世界大百科事典(旧版)内の五説経の言及

【説経節】より

…なお,幕末に名古屋の岡本美根太夫が新内節に説経祭文を加えて新曲をおこしたが,これは説経源氏節,または単に源氏節と称される。
[演目と正本]
 説経節の代表作を〈五説経(ごせつきよう)〉といい,この呼び名はすでに寛文(1661‐73)ころに見えるが,何をさしたか不明。後には《苅萱(かるかや)》《山荘太夫(さんしようだゆう)》《愛護若(あいごのわか)》《梅若》《信田妻》(《浄瑠璃通鑑綱目》)とも,《苅萱》《山荘太夫》《小栗判官》《信徳丸》《法蔵比丘》(水谷不倒説)ともいわれる。…

※「五説経」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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