人心(読み)ヒトゴコロ

デジタル大辞泉 「人心」の意味・読み・例文・類語

ひと‐ごころ【人心】

1 人間の気持ち。また、人としての情愛の心。
「思えば無情つれなの―かな」〈樗牛・滝口入道〉
2 「人心地2」に同じ。
「聖は―もなくて、二日三日ばかりありて死にけり」〈宇治拾遺・一三〉

じん‐しん【人心】

人間の心。また、世の人々の考えや気持ち。「人心を掌握する」「人心を惑わす」
[類語]民心

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精選版 日本国語大辞典 「人心」の意味・読み・例文・類語

じん‐しん【人心】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① 人間がふつうに持っている、人間としての心。また、世の中の人々の考えや気持。
    1. [初出の実例]「人心非二我意一、何得レ見二人腸一」(出典:性霊集‐一(835頃)遊山慕仙詩)
    2. 「むかしより世界の人心、是をにくむ事替らず」(出典:浮世草子・西鶴諸国はなし(1685)五)
    3. [その他の文献]〔易経‐咸卦〕
  3. ② 人の、本善の性ではない、私欲におおわれた心。
    1. [初出の実例]「さなきだに悪にはうつろひやすき人心、よきを手本にせずして悪しきを定木にせよとは心得難き事共也」(出典:浄瑠璃・頼光跡目論(1661‐73頃)一)

ひと‐ごころ【人心】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① 人の心。人間の精神。人間の気持。
    1. [初出の実例]「人心たとへて見れば白露の消ゆるまも猶久しかりけり〈よみ人しらず〉」(出典:後撰和歌集(951‐953頃)雑四・一二六三)
  3. ② 特に、感情や欲望のある人の心。
    1. [初出の実例]「形見の扇より、なほ裏表あるものは、人心なりけるぞや」(出典:謡曲・班女(1435頃))
  4. ③ =ひとごこち(人心地)
    1. [初出の実例]「漸(やうやうに)もてなしまゐらせければ、人心になり給ふ」(出典:金刀比羅本平治(1220頃か)下)

にん‐じん【人心】

  1. 〘 名詞 〙 人間がふつうに持っている、人間としての心。また、世の中の人々の考えや気持。人の心。じんしん。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「にんじんを知り給はぬしうのために、あったら命を捨ん事」(出典:浄瑠璃・四天王最後(1661)一)

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普及版 字通 「人心」の読み・字形・画数・意味

【人心】じんしん

人の心情。〔書、大禹〕天の數、汝の躬(み)に在り。汝(つひ)に元后に陟(のぼ)れ。人心惟(こ)れく、心惟れなり。惟れ惟れ一、允(まこと)に厥(そ)の中を執れ。

字通「人」の項目を見る。

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