人言(読み)ヒトゴト

デジタル大辞泉 「人言」の意味・読み・例文・類語

ひと‐ごと【人言/他人言】

他人のいう言葉
「―の頼みがたさはなにはなる蘆の裏葉のうらみつべしな」〈後撰・恋五〉
人のうわさ世間評判
「この世には―繁し来む世にも逢はむ我が背子せこ今ならずとも」〈・五四一〉

じん‐げん【人言】

人の話すことば。人語
世間のうわさ。世人の言。
「軽率に―を信ぜしより起れば」〈織田訳・花柳春話

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「人言」の意味・読み・例文・類語

じん‐げん【人言】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人の話すことば。人語。
    1. [初出の実例]「空堂寂莫人言少、雑樹朦朧暗昏暁」(出典:経国集(827)一四・清涼殿画壁山水歌〈嵯峨天皇〉)
    2. [その他の文献]〔儲光羲‐昭聖観詩〕
  3. 世人のうわさ。取り沙汰。また、ある人が口に出したことば。人の話。
    1. [初出の実例]「治房曰、人言果不聴也」(出典日本外史(1827)二二)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐昭公四年〕

ひと‐ごと【人言】

  1. 〘 名詞 〙 他人の言うことば。世人のことば。また、世間のうわさ。評判。
    1. [初出の実例]「比登其登(ヒトゴト)の繁きによりてまを薦(ごも)の同じ枕は我(わ)は纏(ま)かじやも」(出典:万葉集(8C後)一四・三四六四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「人言」の読み・字形・画数・意味

【人言】じんげん

人の取り沙汰。

字通「人」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android