今宮(読み)イマミヤ

デジタル大辞泉 「今宮」の意味・読み・例文・類語

いま‐みや【今宮】

新たに生まれた皇子
本宮から神霊を分けて、新しく祭った神社若宮新宮しんぐう

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精選版 日本国語大辞典 「今宮」の意味・読み・例文・類語

いま‐みや【今宮】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 本宮に対して、その分社の称。また、本宮がなくて、新たにまつった神社をもいう。
      1. [初出の実例]「於紫野疫神。号御霊会。依天下疾疫也。〈略〉京中上下多以集会此社。号之今宮」(出典:日本紀略‐長保三年(1001)五月九日)
    2. 新たに生まれた皇子。
      1. [初出の実例]「みかどはまして限りなくめづらしと、このいま宮をば思ひきこえ給へり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)竹河)
  2. [ 2 ]
    1. [ 一 ] 大阪市浪速区にある地名。俗に今宮戎(えびす)といわれる今宮神社があるので有名。
      1. [初出の実例]「摂津〈略〉今宮(イマミヤノ)千生瓢箪」(出典:俳諧・毛吹草(1638)四)
    2. [ 二 ] 京都市北区紫野にある地名。
    3. [ 三 ]いまみやじんじゃ(今宮神社)[ 一 ]」の略。
      1. [初出の実例]「徳利のこまんが床、今宮(イマミヤ)の松の烏」(出典:浮世草子・好色一代女(1686)五)
    4. [ 四 ]いまみやじんじゃ(今宮神社)[ 二 ]」の略。
      1. [初出の実例]「今宮の社は一条院の御時に斎ひぞ祀る。紫の野にと鎮めまつりし御神なり」(出典:仮名草子・浮世物語(1665頃)一)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「今宮」の意味・わかりやすい解説

今宮
いまみや

新しくできた宮(神社)をいい、「新宮(しんぐう)」とも称する。多くは本宮があり、その分社として存在する。創建当時は新しく勧請(かんじょう)した分社の意味であったが、大阪市の今宮戎(えびす)神社のように時代を経て固有名詞化した例や、京都市の今宮神社のように新しく設立した神社に用いられる例などがある。

[寳來正彦]

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世界大百科事典(旧版)内の今宮の言及

【別宮】より

…その場合,別宮は神領とともに本社で管理された。(3)そのほかに今宮,若宮など,さらに神幸祭の頓宮,お旅所,また旧社地に奉斎してある社のことを別宮と称しているように,幾種にか分類される。【鎌田 純一】。…

※「今宮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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