仙台通宝(読み)センダイツウホウ

デジタル大辞泉 「仙台通宝」の意味・読み・例文・類語

せんだい‐つうほう【仙台通宝】

仙台藩が、天明4~8年(1784~1788)の期間江戸幕府許可を得て石巻鋳造し、領内に限定して流布させた撫角なでかく形の鉄銭

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精選版 日本国語大辞典 「仙台通宝」の意味・読み・例文・類語

せんだい‐つうほう【仙台通宝】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代、天明四年(一七八四)、陸前仙台で領内通用のため幕府の許可を得て鋳造発行した鉄銭。撫角(なでかく)型方孔のもので、全国通用の銭貨外観を変えた。はじめこの仙台通宝は「五文通用」と定められたが、世評きわめて悪く、流通は円滑にゆかず、価値が低下したばかりでなく、ひそかに領外へ流出した。仙台銭。
    1. [初出の実例]「松平陸奥守領分限通用之鋳銭、形ち撫角、文字は仙台通宝といたし、石於領内当辰より五ケ年之間鋳有之候」(出典:御触書天明集成‐四四・天明四年(1784)一一月)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「仙台通宝」の意味・わかりやすい解説

仙台通宝
せんだいつうほう

江戸時代,仙台藩が領内通用を目的として,天明4 (1784) 年幕府の許可のもとに鋳造した貨幣。角を落した形から撫角銭 (なでかくせん) などと呼ばれた。公鋳の寛永銭 (→寛永通宝 ) と同格の1文通用であったが,価値の下落が著しく,同8年に鋳造を中止。領内限り通用のものであったが,他領にも流出して,全国各地でみられるようになった。

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