(読み)キ

デジタル大辞泉 「企」の意味・読み・例文・類語

き【企】[漢字項目]

常用漢字] [音](呉)(漢) [訓]くわだてる
つまだちする。つまだちして望む。「企及
先々のことをもくろむ。計画する。「企画企業企図
[名のり]もと

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精選版 日本国語大辞典 「企」の意味・読み・例文・類語

たくらみ【企】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「たくらむ(企)」の連用形名詞化 ) たくらむこと。また、そのこと。計画。陰謀。多く、良くないことを計画することにいう。
    1. [初出の実例]「頓狂な発作の陰謀(タクラミ)が恐ろしい心のどん底から」(出典:桐の花(1913)〈北原白秋〉ふさぎの虫)

くわ‐だてくは‥【企】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「くわたて」。動詞「くわだてる(企)」の連用形の名詞化 ) 企てること。また、そのこと。計画。もくろみ。
    1. [初出の実例]「慥(たしか)に頼朝討つべきよし、謀反のくはたてありと申す者あり」(出典:平家物語(13C前)七)

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普及版 字通 「企」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 6画

[字音]
[字訓] つまだつ・くわだてる

[説文解字]
[甲骨文]

[字形] 象形
人が踵(かかと)をあげて立つ形。人の側身形の下に足の形を加える。〔説文〕八上に「踵を擧ぐるなり」とし、止(し)声とするが、止もまた象形である。かかとを、わが国の古語で「くは」「くはびら」という。鍬先の曲がる形と似ている。踵を立てることを「くはだつ」という。かかとをあげ、遠くを望むのは、他に対して何らか画策するときの姿勢であるから、ものを企てる意となる。

[訓義]
1. つまだつ、たつ、のぞむ。
2. くわだてる、はかる、ねがう。

[古辞書の訓]
名義抄〕企 クハタツ・ノゾム・ノボル・ススム・カヘリミ・トフ

[語系]
企・跂khiは伎gieと声義近く、つま立ち傾く意がある。(危)ngiuai、俄ngaiもその系列の語である。

[熟語]
企懐・企画企劃・企冀・企擬・企及・企求・企・企仰・企効企踵企竦企羨・企想企佇・企図企慕・企望・企立
[下接語]
遠企・懐企・希企・脚企・翹企・竦企・踵企・聳企・瞻企・側企・長企・渺企・慕企・望企・遥企

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