作得・作徳(読み)さくとく

精選版 日本国語大辞典 「作得・作徳」の意味・読み・例文・類語

さく‐とく【作得・作徳】

〘名〙
自作農領主への年貢米を納めて残った得分、農業純収益。
浮世草子懐硯(1687)四「田畠五町 作徳(サクトク)大分なりしも」
小作農が領主への年貢地主への小作料を納めた残余の得米。
開化のはなし(1879)〈辻弘想〉二編「水呑百姓にて、一年耕やす作徳(サクトク)も、妻子の口に行きわたらず」
小作人が地主へ納める小作米、小作料。作得米。
※浮世草子・西鶴織留(1694)三「大和うちに慥成田地を買置此さくとく壱年に八十石おさめ」
大徳寺文書‐長享二年(1488)五月二七日・左衛門太郎田地作得売券「永代売渡申作徳之事」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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