侏儒舞(読み)ヒキマイ

デジタル大辞泉 「侏儒舞」の意味・読み・例文・類語

ひき‐まい〔‐まひ〕【侏儒舞】

ひきひとまい」に同じ。

ひきひと‐まい〔‐まひ〕【侏儒舞】

平安時代猿楽さるがく一種小人舞踊ひきまい。

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精選版 日本国語大辞典 「侏儒舞」の意味・読み・例文・類語

ひきひと‐まい‥まひ【侏儒舞】

  1. 〘 名詞 〙 平安時代の猿楽(さるがく)一つで、低人(ひきひと)が舞う芸。蟾(ひき)舞。
    1. [初出の実例]「侏儒(ヒキヒト)舞」(出典新猿楽記(1061‐65頃))

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改訂新版 世界大百科事典 「侏儒舞」の意味・わかりやすい解説

侏儒舞 (ひきうどまい)

平安時代に存在した小人の舞。侏儒とは小人の意。〈ひきひとまい〉ともいう。古代大和朝廷にはこっけいな芸をもっぱらとしたらしい侏儒がいたが,そうした芸を母胎にして生まれたのが平安時代の侏儒舞と考えられる。《江家次第》に〈猿楽〉として一足(いつそく),高足(たかあし),輪鼓(りゆうご),独楽こま),呪師(しゆし)とともに侏儒舞があげられているように,当時は広義の猿楽とみなされていた。舞いぶりは不明だが,《梁塵秘抄》に〈よくよくめでたく舞うものは,巫(かうなぎ)小楢葉車の筒とかや,やちくま侏儒舞(ひきまい)手傀儡(てくぐつ),花の園には蝶小鳥〉とあるのが芸態に関しての唯一の資料である。
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世界大百科事典(旧版)内の侏儒舞の言及

【侏儒舞】より

…〈ひきひとまい〉ともいう。古代大和朝廷にはこっけいな芸をもっぱらとしたらしい侏儒がいたが,そうした芸を母胎にして生まれたのが平安時代の侏儒舞と考えられる。《江家次第》に〈猿楽〉として一足(いつそく),高足(たかあし),輪鼓(りゆうご),独楽(こま),呪師(しゆし)とともに侏儒舞があげられているように,当時は広義の猿楽とみなされていた。…

※「侏儒舞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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