個中(読み)コチュウ

デジタル大辞泉 「個中」の意味・読み・例文・類語

こ‐ちゅう【個中/箇中】

《「個」は、このという意味指示語。この範囲内の意から》
学芸物事の奥深い道理。
「惜むらくは―の趣味を解せずと来てるんだからネ」〈木下尚江良人の自白
禅家で、此処ここの意》仏教根本精神要諦のこと。

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精選版 日本国語大辞典 「個中」の意味・読み・例文・類語

こ‐ちゅう【個中・箇中】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 此の中。ここだというところ。〔蘇軾‐李頎秀才善画山以両軸見寄詩〕
  3. 学芸や物事の奥深い道理。また、それをきわめることによって得られる妙味
    1. [初出の実例]「静に箇中(コチウ)の美を味ふに如かず」(出典:緑蔭茗話(1890‐91)〈内田魯庵〉)
  4. 禅家で此処(ここ)の意にいう。特に仏教の根本精神をさして「箇中の意」などと用いる。
    1. [初出の実例]「仏祖の堂奥に箇中人なることは、結跏趺坐なり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)三昧王三昧)

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普及版 字通 「個中」の読み・字形・画数・意味

【個中】こちゆう

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