倶知安(町)(読み)くっちゃん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「倶知安(町)」の意味・わかりやすい解説

倶知安(町)
くっちゃん

北海道西部、後志(しりべし)総合振興局管内の町。後志総合振興局所在地。1916年(大正5)町制施行。町名はアイヌ語の「クチャウンナイ」(木の枝でつくった狩人(かりゅうど)の丸木小屋のある沢)に由来する。1892年(明治25)に開拓が始まった。羊蹄(ようてい)山、ニセコアンヌプリ火山群の山々、本倶登(ほんくと)山などに囲まれ、尻別(しりべつ)川がその間を流れて沖積地をつくり、沖積地上に市街地がある。JR函館(はこだて)本線、国道5号、276号、393号が通じる。冬季は西風による豪雪があり、「ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ」などスキー場が多い。羊蹄山麓(さんろく)は支笏洞爺(しこつとうや)国立公園の一部、ニセコアンヌプリ火山群はニセコ積丹小樽(しゃこたんおたる)海岸国定公園の一部をなす。ひらふ温泉など温泉もあり、観光産業は主産業の一つ。夏の尻別川ではカヤックラフティングなどの川下りスポーツが楽しめる。ジャガイモ、サトウダイコントウモロコシアスパラガスなどを産出する。8月にくっちゃんじゃが祭りが開かれる。面積261.34平方キロメートル、人口1万5129(2020)。

[瀬川秀良]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android