精選版 日本国語大辞典 「支笏洞爺国立公園」の意味・読み・例文・類語
しこつとうや‐こくりつこうえん ‥コクリツコウヱン【支笏洞爺国立公園】
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北海道南西部、石狩(いしかり)振興局管内と胆振(いぶり)、後志(しりべし)の両総合振興局管内にまたがる国立公園。面積994.73平方キロメートル。1949年(昭和24)指定。火山地形を基盤とし、支笏湖定山渓(じょうざんけい)、洞爺湖登別(のぼりべつ)、羊蹄山(ようていざん)の3地域からなる。前二者は新旧火山活動の組合せ、後者は各種型式の火山の組合せ、これに著名な温泉を伴って北海道でもっとも多くの観光客をひきつけている。
支笏湖は古い火山活動による陥没で生じたカルデラ湖、海面下に達する深さと透明度の高いことで知られ、ここで釣れるチップ(ヒメマス)が名物。周囲の恵庭(えにわ)岳、樽前(たるまえ)山は新しい火山で支笏湖に変化を与える。定山渓は古い温泉で、札幌に近い有利さをもつ。洞爺湖は支笏湖と同じカルデラ湖で、中央にある火口丘の中島が単調性を救う。南には現在も活発な火山活動を示す有珠山(うすざん)、畑地に1944年(昭和19)爆発出現した昭和新山など話題も多く、学術的にも貴重なうえ、湖畔の比較的新しい洞爺湖温泉とともに観光の中心地。こことオロフレ峠の道で結ぶ登別温泉は、湯量や湯種の豊富さで知られる古い温泉地。富士山型の羊蹄山は山麓(さんろく)に各種火山地形と多くの地下水湧出(ゆうしゅつ)地をもち、登山やスキー客が多い。
[柏村一郎]
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