(読み)ケツ

デジタル大辞泉 「傑」の意味・読み・例文・類語

けつ【傑】[漢字項目]

常用漢字] [音]ケツ(漢)
ひときわ優れる。「傑作傑出
ひときわ優れた人。「傑物英傑怪傑豪傑俊傑女傑
[名のり]すぐる・たかし・たけし・まさる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「傑」の意味・読み・例文・類語

けつ【傑】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 他にぬきんでてすぐれていること。また、その者。傑物。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「万人にすぐれたるを傑と云とぞ」(出典:神皇正統記(1339‐43)下)
    2. [その他の文献]〔白虎通‐聖人〕
  3. 手練手管にたけた芸娼妓にいう。したたかもの。すれっからし。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「すれがらしなるけつの指髪を切るに油断せず」(出典:洒落本・くたまき綱目(1761))

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普及版 字通 「傑」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 13画

(旧字)
12画

[字音] ケツ
[字訓] すぐれる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(けつ)。は人を木上に架して殺する形。〔説文〕八上に「傲(おご)るなり」とあり、倨傲の意とする。傲は長髪の人を殴(う)つ共感呪術を示す字。も傲も、いずれも祭梟(さいきよう)(首祭)の俗を背景とする字である。・傲の人は、その呪能もすぐれたものとされたのであろう。

[訓義]
1. すぐれる、ぬきんでる、特立する、その人。
2. 大きい、高く上に出る。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 須久礼天佐加志(すぐれてさかし) 〔名義抄 スグル・サカシ・ヒジリ・ヌク・ワザ・カシコシ・ソナル・イチジルシ

[語系]
・偈giatは同声。偈は〔広雅、釈詁二〕に「なり」とあり、三字みな強健の意。強giang、(健)gianも声義の関係があろう。

[熟語]
傑異傑偉・傑屋傑魁傑閣傑黠傑猾・傑観・傑起傑句・傑語・傑・傑作・傑士・傑思・傑姿傑秀・傑出傑俊傑儁傑臣・傑性傑然・傑大傑特・傑物・傑・傑立
[下接語]
英傑・快傑・魁傑傑・豪傑・三傑・時傑・殊傑・秀傑・俊傑・儁傑・女傑・人傑・雄傑

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