家庭医学館
「先天性内反足」の解説
せんてんせいないはんそく【先天性内反足 Congenital Clubfoot】
[どんな病気か]
片方または両方の足全体が内側に反り返り、足の裏が向かい合っているような状態を内反足(ないはんそく)といいます。生後に足の先が下を向いてしまう尖足(せんそく)、足の先が親指のほうに曲がっている内転足(ないてんそく)、足の裏のカーブ(土踏まず)が高い凹足(おうそく)といった変形が合併したものを先天性内反足といいます。
[治療]
生後、このような変形に気づいたら、すぐに矯正(きょうせい)マッサージやギプスによる矯正を行ないます。その後、矯正靴などの装具をつけて、正しい状態を保つように治療が続けられます。少なくとも数年間は、変形が再発していないかどうか診察してもらうことがたいせつになります。
矯正が十分でない場合には、手術が行なわれることもあります。
出典 小学館家庭医学館について 情報
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先天性内反足
せんてんせいないはんそく
congenital club foot
生れつき足が内反足,内転足,尖足,凹足位に固定している状態。原因としては,胎生期の発育抑制,子宮内の圧迫,遺伝などの諸説がある。 1000例の出産に1例の割合で発生し,男性は女性の約2倍である。生後ただちに治療を開始する必要がある。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の先天性内反足の言及
【尖足】より
…足関節が底側に屈曲,拘縮して背側に屈曲できなくなった状態で,その原因はさまざまである。最も多いのは先天性内反足の尖足であるが,この場合の尖足変形は内反変形や内転変形などと組み合わされた形をとっている。麻痺性尖足は,ポリオ,二分脊椎(脊髄髄膜瘤),シャルコー=マリー=トゥース病,腓骨神経麻痺などの弛緩性麻痺により,背屈筋の筋力が低下または消失することにより生ずる。…
【内反足】より
…足が内反・内転・尖足位の形をとる変形を総称し,先天性のものと後天性のものとがある。先天性内反足は,足の先天奇形のなかで最も多く,代表的な奇形であり,約1000人に1人の率で発生し,男子は女子の2倍多く,多因子遺伝によるとされている。足根骨の配列が変わって脱臼したようになり,靱帯(じんたい)や腱も短縮している。…
※「先天性内反足」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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