先様(読み)サキサマ

デジタル大辞泉 「先様」の意味・読み・例文・類語

さき‐さま【先様】

相手、または話題に上っている人を敬っていう語。先方様。「先様のご都合はいかがですか」
[類語]向こう相手相手方先方

せん‐さま【先様】

先客を敬ったり親しみをこめたりしていう語。
「あとはおさけとなまの鍋、まず―は、一ときりの、替る替るの人心」〈魯文安愚楽鍋

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精選版 日本国語大辞典 「先様」の意味・読み・例文・類語

さき‐さま【先様】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「さま」は接尾語 )
  2. 前方。先の方。
    1. [初出の実例]「このさきさまの事はよき物語にて、目もさめぬべく侍るめり」(出典:愚管抄(1220)六)
  3. 交渉などの相手、または、行く先の人などを敬っていう語。また、皮肉をこめたり軽蔑的に用いることもある。さきさん。
    1. [初出の実例]「やうす見るにすこしたらぬ人を、賭にして遣しけると、さながら見えますによって、先さまの人、憎さもにくし、あんな男に、あふてとらしました」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)八)

せん‐さま【先様】

  1. 〘 名詞 〙 先に来た者を、敬ったり親しみをこめたりしていう語。また、先方の人を敬っていう語。
    1. [初出の実例]「まづ先さまは一ときりの、替る替るの人心」(出典:安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉二)

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